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法律はe-Govに載っている条文の原文(旅客自動車運送事業運輸規則、道路交通法、労働基準法、労働安全衛生規則など)、休憩時間の例は厚生労働省のタクシー業界ハンドブック、優良タクシー乗り場と評価制度は東京タクシーセンターの公式ページ、道の駅は国土交通省のページです。いずれも2026年9月29日に確認しています。筆者の体験は、2018年から2020年ごろに東京都内でハンドルを握っていた当時のものです。
タクシーの仕事を考えている人から、よく聞かれることがあります。「1日の大半を車の中で過ごすのに、トイレはどうしているのか」。お腹が弱い人や、トイレが近いことを気にしている人にとっては、給料の額と同じくらい大事な問題だと思います。
この記事では、トイレと休憩について、いつ止まってよいのか、止まるときに守る決まりは何か、路上に車を置いて離れると何が起きるのか、会社が用意しなければならない設備は何か、を順に説明します。説明の根拠は法令の条文と、厚生労働省・東京タクシーセンター・国土交通省の資料です。
先に要点をまとめます。
- お客さんを探している空車のときは、自分の判断で止まってトイレに寄れる
- 食事や休憩で乗せられないときは回送板を出す決まり。休憩した場所と時刻は業務記録(日報)に書く
- 法律で決まっている休憩は、労働が8時間を超えるなら1時間以上。隔日勤務の「休憩3時間」は会社の所定の例
- トイレのために車を離れると道路交通法の駐車になる。放置違反金は車の使用者に命じられることがある
- 会社には営業所や車庫の近くに休憩施設を整える義務があり、事業場の便所には男女別などの決まりがある
- 体調が悪くて安全に運転できないおそれがあるときは、会社に申し出る決まり

トイレに寄れるかどうかは、車の状態で変わる
タクシーの車は、大きく分けて3つの状態で走っています。お客さんを探している「空車」、お客さんを乗せている「実車」、乗せる予定がなく営業所などへ向かう「回送」です。トイレに寄れるかどうかは、このどれに当たるかで変わります。

空車のときは、自分の判断で止まれる
会社に雇われて働く乗務員にも、労働基準法の休憩の決まりが当てはまります。労働基準法34条3項は「使用者は、第一項の休憩時間を自由に利用させなければならない」と定めています。厚生労働省のタクシー業界ハンドブックも「休憩時間中の行動も自由」と書き、銀行や郵便局に行くこともできると説明しています。
つまり、空車で走っている間にトイレへ寄るのは、仕事のルール違反ではありません。筆者も、2018年から2020年ごろに都内で乗務していたときは、空いている時間にこまめに用を済ませていました。
手を挙げた人を素通りすると問題になる
気をつけたいのは、空車の表示で走っている車は、お客さんから見れば乗せてもらえる車だということです。道路運送法13条は、タクシー会社を含む一般旅客自動車運送事業者について、決められた場合を除き「運送の引受けを拒絶してはならない」と定めています。トイレに向かう途中で手を挙げられても、空車のまま通り過ぎることはできない、と考えておくのが安全です。
休憩で乗せられないときは回送板を出す
そこで使うのが回送板です。旅客自動車運送事業運輸規則50条6項は、タクシーの運転者について「食事若しくは休憩のため運送の引受けをすることができない場合」や、車庫・営業所へ戻る場合には「回送板を掲出しなければならない」と定めています。反対に7項は、それ以外の場合に回送板を出すことを禁じています。
トイレのために乗せられない時間も休憩の一部なので、回送板を出してから向かうのが条文に沿ったやり方です。乗せたくないお客さんを避けるために回送板を出すのは、7項で認められていません。

休憩した場所と時刻は日報に残る
運輸規則25条は、乗務のたびに記録する項目を決めています。その5号が「休憩又は仮眠をした場合は、その地点及び日時」です。タクシーは3項で、1号から7号までの項目に加えて、お客さんが乗った区間と走行距離計の数字も記録し、会社が1年間保存することになっています。
自由に使える休憩であっても、どこで何時に休んだかは記録に残ります。日報の書き方の全体はタクシー運転手の仕事内容でまとめています。

お客さんを乗せているときは、了解をもらってから
実車中にトイレで止まる決まりは、法令には見当たりません。止まるなら、お客さんの了解をもらうのが前提になります。
筆者が実車中にトイレのために車を止めたのは、乗務していた期間で1回だけでした。台風15号が来た日で、朝9時から夜9時までお客さんが切れ目なく続いたため、乗っていた方に事情を話し、許可をもらってコンビニに寄りました。そのほかの日は、お客さんが乗っている間は我慢していました。
周りの運転手の多くは、行けるときに先に行っておくやり方をしていました。遠くまで乗るお客さんに、いつ当たるかは分からないからです。もしどうしても我慢できなくなったら、了解をもらって止め、止まっていた間の料金はお返しするつもりでいました。
休憩時間は法律で何時間と決まっているか
休憩の長さについては、法律の最低ラインと、会社が決めている時間を分けて考えると分かりやすくなります。
法律の最低ラインは労働基準法34条
労働基準法34条1項は、労働時間が6時間を超えるなら少なくとも45分、8時間を超えるなら少なくとも1時間の休憩を、労働時間の途中に与えるよう会社に義務づけています。これがすべての乗務員に共通する最低ラインです。

勤務の種類ごとの休憩の例
厚生労働省のタクシー業界ハンドブックは、勤務の種類ごとに例を載せています。昼日勤と夜日勤は「1回の勤務時間は、8 時間(別に休憩1時間)」で、1か月の乗務は平均22回。隔日勤務は所定の労働が14時間30分で、休憩が3時間です。同じハンドブックのQ&Aには「1勤務あたり15.5時間前後(別に休憩3時間)」という例もあります。

ここで注意したいのが、隔日勤務の「3時間」の扱いです。ほかのサイトには「法令で義務づけられている」と書いているものもありますが、労働基準法34条にも、タクシーの労働時間の上限を決めた改善基準告示にも、3時間という数字はありません。3時間はハンドブックに載っている所定の例で、実際の休憩時間は会社の就業規則で決まります。勤務の種類ごとの違いはタクシー運転手の勤務形態、1日の流れはタクシー運転手の1日で説明しています。
タクシーには連続運転時間の決まりがない
トラックやバスの運転手には「何時間運転したら休む」という決まりがあります。改善基準告示の第4条(トラック)は、連続運転時間を4時間までとし、運転の中断は1回おおむね10分以上で合計30分以上、中断には原則として休憩を与えるとしています。
一方、タクシーについて定めた第2条には、連続運転時間の決まりがありません。タクシーについて決まっているのは拘束時間の上限などで、日勤は1日13時間(最大15時間)、隔日勤務は2暦日で22時間です。休憩を何時間ごとに取るかは、運転手の判断と会社のルールに任されている部分が大きいということになります。拘束時間の上限の細かい決まりはタクシーの36協定と拘束時間にまとめました。

改善基準告示には、休憩に関係する決まりがほかにもあります。車庫で待機する形の働き方(車庫待ち等)で1日の拘束が18時間を超えるときは、夜間4時間以上の仮眠時間を与えること。この車庫待ち等に当たるための要件の1つとして、厚生労働省のパンフレットは「原則として、事業場内における休憩が確保される実態であること」を挙げています。
会社が用意しなければならない休憩所と便所
路上で使えるトイレを探す前に、会社の側にはどんな設備を整える義務があるのかを知っておくと、会社選びの見方が変わります。
休憩施設と仮眠施設(運輸規則21条2項)
運輸規則21条2項は、タクシー会社を含む旅客自動車運送事業者に、営業所や車庫、その付近の適切な場所に「休憩に必要な施設を整備」するよう求めています。勤務中に仮眠する機会がある場合は、睡眠や仮眠のための施設も整え、管理と保守までするのが会社の義務です。
ハンドブックには、仮眠室・休憩室のほか、女性専用の更衣室、仮眠室、休憩所を用意している会社があるという説明もあります。女性の乗務員向けの設備については女性のタクシー運転手の記事でも触れています。

便所の数と男女別(労働安全衛生規則628条)
労働安全衛生規則628条は、事業場の便所について細かく決めています。男性用と女性用に分けること。男性用の大便所の便房は同時に働く男性60人以内で1つ、小便所は30人以内で1つ、女性用の便房は20人以内で1つを最低として、人数が増えたらその人数ごとに1つずつ足すこと。流れる水の手洗い設備を付け、清潔に保つことも2項までで定めています。
同時に働く人が常時10人以内の小さな事業場は、628条の2により、男女で分けない個室1つで足ります。また618条は、常時50人以上か女性30人以上を使う事業場に、横になれる休養室か休養所を男女別に設けるよう定めています。613条は、休憩の設備を設けるよう努めることを求めています。

路上のトイレを用意させる決まりは見つからない
ここまでの条文が求めているのは、営業所や車庫とその付近の設備です。営業区域の中を走っている間に使うトイレを会社に用意させる条文は、運輸規則と労働安全衛生規則の中には見つかりませんでした。乗務中のトイレは、コンビニや公衆トイレなどを運転手が自分で探すことになります。
路上に止めてトイレに行くと何が起きるか
都心で困るのが、車を止める場所です。筆者が乗務していたころ、都心には駐車場のあるコンビニが少なく、道路の端に止めて店に入るか、公衆トイレを探すか、という選択になりがちでしたが、道路に止めるのは避けていました。理由を条文で見ていきます。
車を離れた時点で「駐車」になる
道路交通法2条1項18号は、駐車を「客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること」または、車を止めて運転者が「その車両等を離れて直ちに運転することができない状態にあること」と定めています。お客さんの乗り降りのための停止は駐車から外れますが、トイレのために車を離れれば駐車に当たります。
さらに44条は、交差点や横断歩道、その側端から5メートル以内の部分、バス停の標示から10メートル以内の部分(運行時間中)などを、停車も駐車もできない場所としています。

違反点数
道路交通法施行令の別表第二では、車を離れる放置駐車違反のほうが点数が重くなっています。駐停車禁止場所等での放置駐車違反は3点、駐車禁止場所等での放置駐車違反と、駐停車禁止場所等での駐停車違反は2点、駐車禁止場所等での駐停車違反は1点です。点数が積み重なったときの処分はタクシー運転手と免許の点数で説明しています。

放置違反金は車の使用者に命じられる
道路交通法51条の4では、放置された車に標章が付けられ、公安委員会は車の「使用者」に放置違反金の納付を命じることができます。標章が付いた日の翌日から30日以内に運転者が反則金を納めた場合などは除かれます。会社の車であれば、使用者は通常は会社です。自分がトイレに行った間の違反が、会社への納付命令につながることがあるわけです。放置違反金の金額は、今回の確認では警察の公式ページを取得できなかったため書いていません。
会社の評価が下がることもある
東京では、東京タクシーセンターが法人タクシー会社を評価し、結果を公表しています。令和7年度版の評価制度フローには「最高速度違反及び駐停車違反等評価」という項目があり、関東運輸局の駐停車違反等に係る行政処分の事案があると、車両停止処分で10点、文書警告処分で2点が引かれます。この項目は、配分30点の安全・運行管理の中にあります。

令和7年度の評価では、対象になった280社のうち、優良AAA・AA・Aの会社が269社、そのうちAAAが135社でした。評価の中身と見方はタクシー会社の評価とランキングで詳しく書いています。

筆者が道路に止めたくなかったのも、自分の違反で職場の仲間に迷惑をかけたくなかったからです。1人の違反がどこまで会社に響くかは処分の内容しだいですが、会社の車を使っている以上、自分だけの問題では済まないと考えておくのがよいと思います。
優良タクシー乗り場に入れる車の条件
駅前などには、決まった車だけが入れる優良タクシー乗り場があります。ここに入れるかどうかは、会社の評価や運転者の表彰とつながっています。
東京タクシーセンターの案内によると、入構できるのは次のどれかに当たる車です。1つ目は優良運転者章を表示する法人タクシー・個人タクシーの車、2つ目は優良AAA・AA・Aの事業者に所属する運転者で、表示を掲出した車、3つ目はマスター(みつ星)であることを表示する個人タクシーの車です。そのうえで、どれに当たる場合も『WELCOME ABOARD!』ステッカーを貼っていることが条件になっています。
このステッカーを貼れるのは、「指差し外国語シート」を持ち、その使い方や挨拶、ドア・トランクサービスなどの接遇の講習を受けた運転者の車です。外国語での接客との関係はタクシー運転手に英語は必要かで説明しています。

乗り場の数は「現在、15地区28箇所(うち2箇所休止中)」です。品川駅西口前は令和6年2月1日から、渋谷駅西口前は令和7年3月30日から休止中で、動いているのは28−2で26箇所です。恵比寿駅西口前と北千住駅西口前は令和8年4月3日から加わりました。東京タクシーセンターの別のページや業界団体の資料には「13地区26箇所」という古い数字も残っていますが、この記事は乗り場の案内ページの数字に合わせています。

体調が悪いときは会社に申し出る決まり
お腹の調子が悪い日にどうするかも、トイレの話と切り離せません。筆者は胃腸の調子が崩れたときのために、下痢止めの薬をいつもカバンに入れていました。朝から体調が悪くても出勤していた日もありましたが、条文を読むと、無理に乗るより先にすることがあります。
運輸規則24条1項により、乗務の前の点呼では、疾病・疲労・睡眠不足などで安全な運転ができないおそれがあるかどうかを報告します。50条1項3号の2は、そのおそれがあるときに「その旨を当該旅客自動車運送事業者に申し出ること」を運転者に求め、3号の3は運行中に同じおそれが出たときも申し出るよう定めています。
会社の側には、21条5項で、安全に運行できないおそれがある乗務員を乗務させてはならない義務があり、7項で、運行中にそのおそれが出たときに必要な指示などをする義務があります。道路交通法66条も、過労・病気・薬物の影響などで正常な運転ができないおそれがある状態での運転を禁じています。

薬を飲んで乗務する場合は、運転への影響がないかを医師か薬剤師に確かめておくと安心です。お腹の不調が続くなら、日勤のように1回の勤務が短い働き方を選べる会社かどうかも、面接で聞いておきたい点です。
筆者が使っていた休憩場所(2018年から2020年ごろ)
ここからは、筆者が都内で乗務していたころによく使っていた場所です。当時の体験で、今の設備や営業時間は確認していません。店の名前は出さず、場所と当時の様子だけを書きます。

- 日の出桟橋 → イートインのあるコンビニ、食堂、トイレ、駐車場、喫煙所がそろっていた。休んだあとすぐ浜松町駅のほうへ出てお客さんを探せた
- 方南通り沿いのコンビニ → 駐車場とトイレ、喫煙所があった。ただしトイレは夜10時を過ぎると使えなかった
- 曙橋のコンビニ → 駐車場とトイレがあった。喫煙所はなく、止めたい車が多くて駐車場が埋まっていることがよくあった
- 東大井三丁目のコンビニ → 羽田空港でお客さんを降ろして都心へ戻る途中に寄っていた
- ほかに、安藤坂の交差点の近くと、浅草観音の近くのコンビニもよく使っていた
公衆トイレは都内に多くありますが、当時は汚れていたり臭いが気になったりする所もありました。女性の運転手にとっては、清潔な場所を知っているかどうかが大事だと感じていました。駐車場のあるコンビニだけを載せた地図があれば便利なのに、と思っていたのもこのころです。
郊外なら道の駅
遠くまでお客さんを送った帰りには、道の駅も候補になります。国土交通省の道の駅の説明では、登録に必要な休憩機能として「利用者が無料で24時間利用できる 十分な容量を持った駐車場 清潔なトイレ(原則、洋式)」を挙げています。夜中でも車を止めてトイレに寄れる場所として知っておくと役に立ちます。

飲み物を控えるかどうか
筆者の周りには、トイレに行く回数を減らすために飲み物を控えている運転手もいました。ただ、どれだけ飲むのがよいかの目安は、今回の確認で公式の資料を取得できなかったため、この記事では数字を書いていません。体調に合わせて、無理のない範囲で調整してください。
トイレが心配な人が入社前に確かめたいこと
トイレや休憩の心配は、会社の決まりと設備でかなり変わります。面接や見学のときに、次の点を聞いておくと安心です。

| 確かめること | 理由 |
|---|---|
| 休憩の合計時間と取り方 | 法律は最低ラインだけ。3時間などの数字は会社の就業規則で決まる |
| 営業所の休憩室・仮眠室・トイレ | 運輸規則21条2項と労働安全衛生規則で整備の決まりがある。女性用の有無も確かめる |
| 会社の評価ランク | 優良AAA・AA・Aの会社でないと、優良タクシー乗り場に入る資格の1つが使えない |
| 駐車違反のときの社内の扱い | 放置違反金は使用者に命じられることがあり、行政処分は評価の減点になる |
| 体調が悪い日の連絡先 | 運転者には申し出る決まりがある。誰に何時までに伝えるかを知っておく |
| 日勤を選べるか | 日勤は勤務8時間で別に休憩1時間という例がある。隔日より1回の勤務が短い |
通勤と明け番の帰り方も含めて働き方を考えるなら、タクシー運転手の通勤もあわせて読んでみてください。
この記事で訂正したこと
この記事の以前の版には、事実と違う書き方や言い過ぎがありました。今回、公式の資料で確かめて次のように直しています。
| 以前の書き方 | 正しい内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 休憩場所やトイレのタイミングは自由に決められる | 休憩は自由に使える。ただし休憩で乗せられないときは回送板を出し、休憩の地点と日時は業務記録に書く | 労働基準法34条、運輸規則50条・25条 |
| 優良ステッカーはタクシーセンターから優良な会社に送られる | 入構資格は優良運転者表彰、優良AAA・AA・Aの会社への所属と表示、個人タクシーのマスターのどれか。加えてWELCOME ABOARD!ステッカーが条件 | 東京タクシーセンター |
| ステッカーがないと入れない乗り場が都内に数十箇所 | 15地区28箇所(うち2箇所休止中) | 東京タクシーセンター |
| 品川駅にも優良乗り場がある | 品川駅西口前は令和6年2月1日から休止中 | 東京タクシーセンター |
| 駐車違反は優良ステッカーの剥奪につながる | 評価制度で減点されるのは駐停車違反等に係る行政処分の事案(車両停止処分10点、文書警告処分2点)。違反1件で資格を失うとは書かれていない | 評価制度フロー(令和7年度版) |
| 体調が悪くても頑張って出勤する | 安全に運転できないおそれがあるときは会社に申し出る決まり。会社はその乗務員を乗務させてはならない | 運輸規則50条・21条 |

よくある質問
タクシー運転手はトイレに自由に行けますか
お客さんを乗せていない空車のときは、自分の判断で止まってトイレに寄れます。休憩時間は自由に使わせる決まりが労働基準法34条にあります。ただし休憩で乗せられない間は回送板を出し、休憩した場所と時刻は業務記録に書きます。
お客さんを乗せているときにトイレに行きたくなったらどうしますか
実車中にトイレで止まることについての決まりは法令に見当たりません。止まるならお客さんの了解をもらうのが前提です。筆者は乗務していた期間で1回だけ、許可をもらってコンビニに寄りました。
隔日勤務の休憩3時間は法律で決まっているのですか
法律で決まっているのは、労働が8時間を超えるなら1時間以上という最低ラインです。3時間は厚生労働省のハンドブックに載っている所定の例で、実際の時間は会社の就業規則で決まります。
トイレの間だけ車を道路に止めてもよいですか
車を離れてすぐに運転できない状態は、道路交通法の駐車に当たります。駐車禁止の場所なら違反になり、放置違反金は車の使用者に命じられることがあります。駐車場のある場所を使うのが基本です。
会社にはトイレや休憩室を用意する義務がありますか
運輸規則21条2項で、営業所や車庫とその付近に休憩の施設を整える義務があります。事業場の便所は労働安全衛生規則628条で男女別や数が決まっています。走行中に使う路上のトイレを用意させる条文は見つかりませんでした。
お腹が弱くてもタクシー運転手はできますか
できないという決まりはありません。空車のときは自分の判断で休めますし、体調が悪くて安全に運転できないおそれがあるときは会社に申し出る決まりです。休憩を取りやすい日勤を選べるか、営業所の設備はどうかを入社前に確かめておくと安心です。
まとめ
タクシー運転手のトイレと休憩は、「空車なら自由」という一言では足りず、守る決まりがいくつかあります。
- 空車のときは自分の判断で止まれる。乗せられない間は回送板を出す
- 休憩の地点と日時は業務記録に書く
- 法律の休憩は労働8時間超で1時間以上。隔日の3時間は会社の所定の例
- タクシーには連続運転時間の決まりがない
- 会社には営業所や車庫の近くに休憩施設を整える義務がある
- 車を離れれば駐車。放置違反金は使用者に、行政処分は会社の評価の減点につながる
- 優良タクシー乗り場は15地区28箇所(うち2箇所休止中)
- 体調が悪いときは会社に申し出る
条文と数字は、ここに書いた2026年9月29日の時点のものです。休憩の取り方や設備は会社ごとに違うので、応募する会社には面接で直接確かめてください。




