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  3. 高齢者講習とは?70歳からの免許更新の流れ・時間・料金と75歳以上の検査を法令と警察の資料で解説【2026年版】

高齢者講習とは?70歳からの免許更新の流れ・時間・料金と75歳以上の検査を法令と警察の資料で解説【2026年版】

2026 10/22
お役立ち
2026年10月22日
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高齢者講習とは?70歳からの免許更新の流れ・時間・料金と75歳以上の検査を法令と警察の資料で解説【2026年版】

この記事の情報

法令は e-Gov の現行版(道路交通法・道路交通法施行令・道路交通法施行規則・旅客自動車運送事業運輸規則・貨物自動車運送事業輸送安全規則)で確認しました。警視庁・埼玉県警察・千葉県警察・警察庁の公式ページ、警察庁の運転免許統計(令和7年版)、国土交通省の告示とあわせて、2026年10月11日に確認した内容です。講習の場所や予約のしかたは都道府県で違うので、受ける前は届いたはがきと住所地の警察の案内も確かめてください。

免許の更新が近づいた70歳以上の人に届くのが、高齢者講習のお知らせです。タクシーやバス、トラックで働き続けている人にとっては、講習を終えないと免許が更新できず、仕事そのものが止まってしまいます。いつから受けられるのか、何時間かかり、いくら払うのか、二種や大型の免許を持っていると何が違うのかは、早めに知っておきたいところです。

この記事では、高齢者講習を定めている道路交通法と政令・府令の条文を原文で確かめ、警察が公式に出している説明と統計だけで、講習の決まりと受け方を整理しました。運転の仕事を続ける人向けに、会社が受けさせる適齢診断との関係もまとめています。

先に結論を書きます。更新期間が満了する日に70歳以上の人は、満了日前6か月以内に高齢者講習を受けていないと免許を更新できません(道路交通法101条の4第1項)。講習は2時間で、手数料の標準額は6,600円です。75歳以上は認知機能検査が加わり、一定の違反歴があれば運転技能検査にも合格する必要があります。大型や二種の免許を持っていても、講習で運転するのは普通自動車です。

更新の前に受けるもの。70歳から74歳は高齢者講習2時間だけ。75歳以上は認知機能検査と高齢者講習2時間。75歳以上で一定の違反歴があれば認知機能検査、運転技能検査、高齢者講習1時間
更新の前に受けるものは年齢で3つに分かれる
目次
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高齢者講習とは、70歳以上が更新の前に受ける講習

道路交通法101条の4の原文

高齢者講習の受講を義務にしているのは、道路交通法101条の4第1項です(道路交通法 e-Gov)。原文は次のとおりです。

免許証等の更新を受けようとする者で更新期間が満了する日における年齢が七十歳以上のものは、更新期間が満了する日前六月以内にその者の住所地を管轄する公安委員会が行つた第百八条の二第一項第十二号に掲げる講習を受けていなければならない。

ここで言う「第百八条の二第一項第十二号に掲げる講習」が高齢者講習です。同じ条文は、この講習を「加齢に伴つて生ずるその者の身体の機能の低下が自動車等の運転に影響を及ぼす可能性があることを理解させるための講習」と定めています。運転の上手下手を試す試験ではなく、年齢による体の変化を自分で知るための講習という位置づけです。

警察庁の資料によると、高齢者講習は平成10年に75歳以上を対象に始まり、平成14年に対象が70歳以上に広がりました(警察庁 高齢運転者対策の概要)。

101条の4は4つの項で組み立てられている

101条の4は、年齢と違反歴によって受けるものを積み上げる形になっています。1項が70歳以上の高齢者講習、2項が75歳以上の認知機能検査、3項が75歳以上で違反歴がある人の運転技能検査です。4項は、運転技能検査の結果が基準に当たる人について、公安委員会が「免許証等の更新をしないことができる」と定めています。

道路交通法101条の4の4つの項。1項は70歳以上の高齢者講習、2項は75歳以上の認知機能検査、3項は違反歴がある75歳以上の運転技能検査、4項は技能検査の結果しだいで更新しないことができる
道路交通法101条の4の4つの項

年齢は「更新期間が満了する日における年齢」で数えます。いま69歳でも、更新期間が満了する日に70歳になっていれば対象です。どの区分に当たるかは、公安委員会が講習や検査の日時と場所を書いて送る書面で分かります(同条5項)。

満了日の年齢受けるもの根拠
70歳から74歳高齢者講習101条の4第1項
75歳以上認知機能検査と高齢者講習101条の4第1項・2項
75歳以上で一定の違反歴あり認知機能検査・運転技能検査・高齢者講習101条の4第1項から3項

同等課程を終えた人は高齢者講習が要らない

101条の4第1項にはただし書きがあり、政令で定める人は高齢者講習を受けなくてよいとされています。施行令37条の6の2は、その1つとして、満了日前6か月以内に公安委員会の認定を受けた「運転免許取得者等教育の課程」を終えた人を挙げています(道路交通法施行令 e-Gov)。警察のページでは「高齢者講習同等課程」や「高齢者講習同等」と呼ばれているもので、教習所が行っています。

いつ受けるか。満了日の6か月前から

受けられるのは満了日前6か月以内

高齢者講習を受けられるのは、更新期間が満了する日の前6か月以内です。警視庁は「更新期間満了日(誕生日の1か月後の日)の6か月前から更新期間満了日までの間、受講できます」と案内しています(警視庁 高齢者講習)。

更新の手続きそのものができる更新期間は、有効期間が満了する日の直前の誕生日の1か月前から、満了する日までです(道路交通法101条1項)。講習は更新期間より前から受けられるので、講習を先に済ませておき、更新期間に入ってから更新の手続きをする順番になります。

更新までの流れ。講習のお知らせのはがきが届く、教習所などに電話で予約、満了日前6か月以内に受講して高齢者講習終了証明書を受け取る、更新期間に更新の手続き
いつ受けられるか。更新までの流れ

はがきが届いてから予約する

警視庁によると、講習のお知らせのはがきは「遅くとも有効期間満了日の6か月前までには、お手元に届くように発送しています」。予約は「「講習のお知らせ」はがきを受領後に予約してください」とされ、はがきに書かれた教習所などに電話で直接申し込みます。警視庁は「教習所が少ない地域は、予約がとりにくくなっています。早めに予約してください」とも書いています。

千葉県警察も「予約が混み合っている教習所もあり、予約から受講まで時間がかかる場合があります」と案内しています(千葉県警察 高齢者講習等について)。予約までの日数を示す公的な数字は見つかりませんでしたが、はがきが届いたらすぐに動くのが安全です。

70歳の更新は4年、71歳以上は3年ごと

講習を受ける間隔は、免許の有効期間で決まります。道路交通法95条の6は、優良運転者と一般運転者の有効期間を、更新したときの年齢で分けています。70歳未満は5回目の誕生日から1か月を経過する日まで、70歳は4回目、71歳以上は3回目です。

免許証の有効期間。優良運転者と一般運転者で、更新のときが70歳未満なら5回目の誕生日、70歳なら4回目、71歳以上なら3回目の誕生日から1か月を経過する日まで
更新のときの年齢で次の有効期間が変わる(道路交通法95条の6)

71歳以上で更新した人は、次の更新が3回目の誕生日のあとに来るので、おおむね3年ごとに高齢者講習を受けることになります。違反運転者等は年齢にかかわらず3回目の誕生日までです。

講習の中身と時間。2時間と1時間がある

2時間の内訳は講義・器材・実車

施行規則38条12項は、高齢者講習の時間を「二時間」と定めています(道路交通法施行規則 e-Gov)。埼玉県警察の案内では、内訳は講義30分、検査器を使って行う運転適性指導30分、教習所のコース内運転指導60分です(埼玉県警察 高齢者講習のご案内)。

講義では、交通事故の特徴や安全運転の知識を学びます。器材の検査では、警察庁の資料によると動体視力・夜間視力・視野を測り、その結果をもとに指導を受けます。埼玉県警察は「合格・不合格はありません」と書いていて、受講を終えると高齢者講習終了証明書が渡されます。

高齢者講習の中身。2時間は講義30分、器材での検査と指導30分、実車60分で、普通自動車対応免許を持つ人。1時間は講義30分と器材30分で実車なし、二輪・原付・大特・小特だけの人と運転技能検査の対象の人
高齢者講習の中身。2時間と1時間

実車指導で走る課題

実車指導は、警察庁の資料によると「通常は3人程度を1グループとして実施しており、受講者1人当たりの指導時間は概ね20分間(走行時間は概ね10分間)」です。課題は、指示速度による走行1回、一時停止2回、右左折4回(右折と左折を2回ずつ)、信号通過2回、段差乗り上げ1回です。

実車指導の課題の回数。右左折4回、一時停止2回、信号通過2回、指示速度1回、段差乗り上げ1回。3人ほどで1グループ、1人あたりの指導は20分ほどで走るのは10分ほど
実車指導で走る課題(警察庁の資料から作図)

1時間になる人

講習が1時間になるのは2通りです。施行規則38条12項4号は、講習時間を「二時間(普通自動車対応免許以外の免許のみを受けている者及び令第三十四条の三第四項又は第三十七条の六の三の基準に該当する者に対する講習にあつては、一時間)」と定めています。

1つは、二輪・原付・大型特殊・小型特殊の免許だけを持っている人です。もう1つは、施行令37条の6の3の基準に当たる人、つまり運転技能検査の対象になった75歳以上の人です。運転技能検査でコースを走るので、講習のほうは実車のない1時間になると読めます。埼玉県警察も、1時間の講習の対象に「運転技能検査対象のかた」を入れています。

料金。手数料の標準は6,600円と2,950円

政令が決めている額の内訳

高齢者講習の手数料は、道路交通法112条により都道府県の条例で決まります。その標準になる額を定めているのが施行令43条の表で、物件費と人件費に分けて書かれています。

区分物件費人件費合計
高齢者講習(2時間の人)2,200円4,400円6,600円
高齢者講習(1時間の人)700円2,250円2,950円
認知機能検査400円650円1,050円
運転技能検査1,150円2,500円3,650円

警視庁と埼玉県警察のページに載っている高齢者講習の手数料は、2時間が6,600円、1時間が2,950円で、施行令の合計と同じです。埼玉県警察は「6,450円→6,600円(令和7年3月24日以降)」「2,900円→2,950円(令和7年3月24日以降)」と、令和7年3月に額が変わったことも書いています。認知機能検査と運転技能検査の各都県の実際の額は、今回の確認では取得できませんでした。

手数料の標準額。高齢者講習2時間6,600円は2,200円と4,400円、1時間2,950円は700円と2,250円、認知機能検査1,050円は400円と650円、運転技能検査3,650円は1,150円と2,500円
手数料の標準額(道路交通法施行令43条)

同等課程の料金は教習所ごとに違う

注意したいのは、教習所で受ける同等課程です。警視庁は同等課程の手数料について「教習所ごとに異なります。受講する教習所にご確認ください」と書き、千葉県警察も「施設によって金額が異なります」としています。同等課程は高齢者講習の代わりになるものですが、料金は施行令の額ではなく、それぞれの教習所が決めています。

では、実際にどちらで受けている人が多いのか。警察庁の運転免許統計には、都道府県別に、講習の受講者のうち同等課程(認定)で受けた人の数が載っています(警察庁 運転免許統計 令和7年版)。

講習の受講者(令和7年中)うち同等課程割合
全国4,025,601人3,343,020人83.0%
東京都(警視庁)194,381人182,776人94.0%
埼玉県209,485人600人0.3%
千葉県191,441人188,253人98.3%
高齢者講習のうち同等課程で受けた人の割合。千葉県98.3%、東京都94.0%、全国83.0%、埼玉県0.3%。令和7年中
同等課程で受けた人の割合(運転免許統計から計算)

東京都と千葉県では、講習を受けた人の9割以上が同等課程でした。埼玉県はほぼ全員が高齢者講習で、ページに載っている6,600円・2,950円がそのまま当てはまります。住んでいる地域によって、払う額の決まり方が違うということです。予約の電話をするときに、どちらの講習で、いくらかかるのかを確かめておくと安心です。

持っていくもの

警視庁は、講習の日に持っていくものとして、講習のお知らせのはがき、運転免許証、講習手数料、筆記用具(黒ボールペン)を挙げ、「運転に眼鏡が必要な方は、必ず持参してください」と書いています。埼玉県警察は、令和6年1月から手数料の支払いを原則キャッシュレスにしています。

路線バスの運転席でハンドルを握る運転士の後ろ姿
運転の仕事を続けるなら、講習の予定は勤務とあわせて早めに組みます

75歳以上は認知機能検査と運転技能検査が加わる

認知機能検査の中身と判定

75歳以上の人は、高齢者講習の前に認知機能検査を受けます。警察庁によると、検査は「手がかり再生及び時間の見当識という2つの検査項目」で、用紙に書くか、タブレットにタッチペンで入力して行います(警察庁 認知機能検査について)。手がかり再生は、4枚のボードに描かれた計16種類のイラストを覚えて答える検査で、時間の見当識は、検査の日の年・月・日・曜日・時刻を答える検査です。

千葉県警察の説明では、0点から35点が「認知症のおそれあり」、36点から100点が「認知症のおそれなし」です。「おそれあり」と判定されると、警察庁によると臨時適性検査か診断書提出命令によって医師の診断を受けることになり、認知症と診断された場合は、聴聞などの手続きを経て免許の取消しや停止になります。

75歳から加わる認知機能検査。手がかり再生は16種類のイラストを覚えてあとで答える、時間の見当識は今日の年月日と曜日と時刻を答える。36点から100点はおそれなしで高齢者講習へ、0点から35点はおそれありで医師の診断へ。令和7年中は298万7,412人が受け6万8,153人がおそれあり
認知機能検査(警察庁・千葉県警察の資料から作図)

警察庁の資料では、令和7年中に認知機能検査を受けた人は298万7,412人で、そのうち「認知症のおそれあり」は6万8,153人でした。割合にすると約2.3%です。千葉県警察は、HDS-RやMoCAなどの検査結果が書かれた医師の診断書を出せば、認知機能検査が免除されるとも案内しています。

埼玉県警察によると、認知機能検査を終えるとおおむね1か月で高齢者講習(と運転技能検査)のお知らせが届き、講習と技能検査は同じ日に行っています。75歳以上は検査を終えてから講習の案内が届く順番なので、満了日から逆算して早めに始める必要があります。

運転技能検査の対象と合格点

運転技能検査の対象は、75歳以上で一定の違反歴がある人です。警察庁は、有効期間が満了する日の直前の誕生日の160日前の日より前の3年間に、信号無視・速度超過・携帯電話使用等など11類型の違反をした人が対象だと説明しています(警察庁 運転技能検査について)。

採点は100点からの減点方式で、第一種免許は70点以上、第二種免許は80点以上が合格です。合格しないと更新はできません。埼玉県警察は「何度でも受検することが可能です」と案内しています。警察庁の資料にある減点の例は、指示速度10点、一時停止10点または20点、右左折20点または40点、信号通過10点または40点、段差乗り上げ20点、検査員が補助ブレーキを踏んだ場合30点です。

違反歴がある75歳以上の運転技能検査。対象は満了日の直前の誕生日の160日前の日より前の3年間に11類型の違反をした人。第一種免許は70点以上、第二種免許は80点以上で合格。100点からの減点方式で合格しないと更新できない
運転技能検査(警察庁・埼玉県警察)

令和7年中に運転技能検査を受けた人は15万6,513人でした(警察庁の資料)。同じ年に更新のときの認知機能検査を受けた280万9,442人と比べると、約5.6%にあたります。

更新のとき以外に受ける臨時の検査

75歳以上の人は、更新のときだけでなく、認知機能が低下したときに起こしやすい違反をしたときにも、臨時認知機能検査を受けることになります(道路交通法101条の7)。結果によっては臨時高齢者講習も受けます。運転免許統計では、令和7年中の臨時認知機能検査は177,970人、臨時高齢者講習は465人でした。

二種・大型の免許を持つ人は何が違うか

講習で運転するのは普通自動車

大型トラックやバスの免許を持っていると、講習も大きな車で受けるのかと思うかもしれません。施行規則38条12項は、講習のやり方を「教本、普通自動車、運転適性検査器材、視聴覚教材等必要な教材を用いて行うこと」と定め、実車での検査も「普通自動車の運転をさせることにより行う」としています。大型や二種の車で講習を受けるという定めはありません。警視庁の手数料の表も、区分は「普通自動車対応免許所持者」と「原付、二輪、小特、大特のみの方」の2つだけです。

持っている免許で変わるところ。二種(大型・中型・普通)は講習2時間を普通自動車で受け、技能検査は80点以上。大型・中型・準中型・普通の一種は講習2時間を普通自動車で受け、技能検査は70点以上。二輪・原付・大特・小特だけは講習1時間で運転技能検査の対象外
持っている免許で変わるところ

運転技能検査は二種だと合格点が高い

違いが出るのは運転技能検査です。二種免許を持つ人の合格点は80点で、一種の70点より10点高く設定されています。埼玉県警察は「第二種免許(大型、中型、普通)保有のかたは80点以上が合格です」と書いています。タクシーやバスの運転手で違反歴がある人は、この点数を意識しておく必要があります。

持っている免許高齢者講習運転技能検査(75歳以上で違反歴あり)
二種(大型・中型・普通)2時間・普通自動車80点以上で合格
一種の大型・中型・準中型・普通2時間・普通自動車70点以上で合格
二輪・原付・大型特殊・小型特殊だけ1時間・実車なし対象外

更新の適性検査は免許の種類どおり

講習とは別に、更新の手続きでは視力などの適性検査があります。こちらは免許の種類ごとの基準で測るので、二種や大型を持つ人は、視力(両眼0.8以上・一眼0.5以上)と深視力の基準で測ります(施行規則23条と29条8項)。講習は普通自動車でも、更新の適性検査は持っている免許のとおりということです。大型や二種の取り方は大型二種免許の記事や運転免許を取る流れの記事にまとめています。

東京・埼玉・千葉の申し込み方

講習の場所と予約のしかたは、都道府県で違います。東京都・埼玉県・千葉県の警察のページを読み比べると、次のようになっています。

講習を受ける場所申し込み料金の案内
東京都高齢者講習は鮫洲と府中の試験場。同等課程は都内の全ての指定教習所はがきを受け取ってから教習所などに電話で予約6,600円・2,950円。同等課程は教習所ごと
埼玉県実車は教習所のコース内75歳以上は認知機能検査のあと、おおむね1か月で講習のお知らせが届く6,600円・2,950円。原則キャッシュレス
千葉県県内の各教習所希望する教習所を選んで事前に電話で予約施設によって異なる
東京・埼玉・千葉の申し込み方。東京都ははがきが届いたら教習所などに電話で予約。埼玉県は75歳以上なら認知機能検査のあと1か月ほどで講習のお知らせが届く。千葉県は希望する教習所に事前に電話で予約
東京・埼玉・千葉の申し込み方

警視庁は、ほかの道府県で講習を受けたい人には「特定任意高齢者講習」か同等課程を行っている道府県なら受けられると案内しています。講習を終えたあとの更新は、東京都では府中・鮫洲・江東の試験場、神田・新宿の更新センター、指定警察署ででき、「更新手続時に、改めて講習を受けることはありません」とされています。更新の日には、高齢者講習終了証明書などを持っていきます。

タクシー・トラックで働く人は適齢診断も別にある

会社が65歳以上に受けさせる義務

運転の仕事をしている人には、免許の更新とは別に、会社が受けさせる適性診断があります。旅客自動車運送事業運輸規則38条2項は、タクシーやバスの会社に、高齢者(「六十五才以上の者をいう。」)の運転者に対して特別な指導を行い、国土交通大臣の認定を受けた適性診断を受けさせるよう定めています(旅客自動車運送事業運輸規則 e-Gov)。トラックの会社にも、貨物自動車運送事業輸送安全規則10条2項に同じ定めがあります(貨物自動車運送事業輸送安全規則 e-Gov)。

旅客と貨物で頻度が違う

受ける頻度は、国土交通省の告示に書かれています。旅客の告示(第1676号)は、適齢診断を「65才に達した日以後1年以内」に1回、その後「75才に達するまでは3年以内ごとに1回」、75歳に達した日以後1年以内に1回、その後「1年以内ごとに1回」受けさせると定めています(国土交通省 旅客の指導監督の指針)。

一方、貨物の告示(第1366号)は、65歳に達した日以後1年以内に1回、「その後3年以内ごとに1回受診させる」とだけ書いていて、75歳からの定めはありません(国土交通省 貨物の指導監督の指針)。どちらの告示も、診断の結果が出てから1か月以内に会社が個別の指導をすることになっています。

会社が受けさせる適齢診断。タクシー・バスは65歳になって1年以内に1回、75歳までは3年以内ごと、75歳から1年以内ごと。トラックは65歳になって1年以内に1回、その後3年以内ごとで75歳からの定めはなし。結果が出てから1か月以内に会社が個別の指導
適齢診断の頻度(国土交通省告示)

個人タクシーは、旅客の告示で、許可の期限を更新する日に65歳以上なら、更新の申請の前に適齢診断を受けることになっています。個人タクシーの年齢の決まりは個人タクシーの記事、会社で何歳まで働けるかはタクシー運転手の年齢の記事にまとめています。

70歳以上で運転の仕事を続ける段取り

ここまでをまとめると、70歳以上で運転の仕事を続ける人は、免許の高齢者講習と会社の適齢診断の2つを、別々の時期に受けることになります。どちらも欠かすと仕事が止まるので、免許証の満了日と会社の診断の予定を並べて見ておくと安心です。

運転の仕事を続ける70歳以上の段取り。免許証で満了日を確かめる、はがきが届いたらすぐ予約、75歳以上は認知機能検査から、講習を終えて更新期間に更新、会社の適齢診断も予定に入れる
運転の仕事を続ける70歳以上の段取り

年金を受けながら働く場合の決まりはタクシー運転手と年金の記事にまとめています。

数字で見る高齢者講習

受講者は402万人

運転免許統計によると、高齢者講習の受講者は令和7年中に4,025,601人でした。平成28年の2,533,417人と比べると約1.59倍です。令和7年の受講者のうち75歳以上は2,787,103人で、全体の69.2%を占めています。

高齢者講習の受講者数。平成28年253.3万人、令和元年318.2万人、令和4年358.8万人、令和5年352.0万人、令和6年387.4万人、令和7年402.6万人
高齢者講習の受講者数(運転免許統計)
年認知機能検査の受検者講習 75歳未満講習 75歳以上講習 計
平成28年1,662,512人954,186人1,579,231人2,533,417人
令和元年2,005,768人1,308,583人1,873,437人3,182,020人
令和4年2,331,761人1,158,538人2,429,801人3,588,339人
令和5年2,563,710人946,069人2,573,753人3,519,822人
令和6年2,653,291人1,282,109人2,591,663人3,873,772人
令和7年2,809,442人1,238,498人2,787,103人4,025,601人

令和4年からは、同等課程や同等の方法で受けた人の数も含まれています。

二種免許を持つ人の37.3%が70歳以上

令和7年末の運転免許の保有者は81,510,369人で、そのうち70歳以上は14,116,835人(17.3%)でした。プロの運転手が持つ二種免許に限ると、保有者1,498,862人のうち70歳以上が558,930人で37.3%、75歳以上が359,811人で24.0%です。二種免許の世界では、高齢者講習は一部の人だけの話ではありません。

二種免許を持つ70歳以上の人数。70〜74歳19.9万人、75〜79歳20.7万人、80〜84歳9.8万人、85歳以上5.5万人。二種免許を持つ149万8,862人のうち70歳以上は55万8,930人で37.3%
二種免許を持つ70歳以上の人数(運転免許統計)

70歳以上の二種免許の内訳は、大型二種261,007人、中型二種294,441人、普通二種3,017人などです。年齢別では、75〜79歳の206,847人が70〜74歳の199,119人より多くなっています。

受ける前のチェックリスト

最後に、講習の前に確かめておきたいことをまとめます。

高齢者講習の前のチェックリスト。免許証で有効期間の満了日を確かめた、はがきの講習の区分を見た、教習所などに電話で予約した、免許証・はがき・手数料・黒ボールペンを用意、運転に眼鏡が要るなら持っていく、仕事の休みと会社の適齢診断の予定を確かめた
高齢者講習の前のチェックリスト
夜の街を走るタクシーの運転席から見た前方の景色
二種免許で働く人は、講習と更新の適性検査の両方を予定に入れます

よくある質問

Q. 高齢者講習に落ちることはありますか?

高齢者講習そのものに合格・不合格はありません。埼玉県警察は「合格・不合格はありません」と案内しています。合否があるのは、75歳以上で違反歴がある人が受ける運転技能検査で、合格しないと更新できません。

Q. 69歳でも高齢者講習の対象になりますか?

年齢は「更新期間が満了する日」の年齢で数えます。いま69歳でも、満了日に70歳になっていれば対象です。どの講習を受けるかは届いたはがきで確かめてください。

Q. 大型二種を持っていますが、講習は大型の車ですか?

施行規則38条12項は講習に普通自動車を使うと定めていて、大型や二種の車で受ける定めはありません。ただし更新の適性検査は、二種や大型の基準(視力と深視力)で測ります。

Q. 教習所の同等課程と高齢者講習はどちらでもいいですか?

同等課程を満了日前6か月以内に終えた人は、高齢者講習を受けなくてよいと施行令37条の6の2に定められています。料金は同等課程だと教習所ごとに違うので、予約のときに確かめてください。

Q. 会社の適齢診断を受けていれば、高齢者講習は要りませんか?

要ります。適齢診断は会社が運転者に受けさせる国土交通省の制度で、高齢者講習は免許の更新のための道路交通法の制度です。どちらかが他方の代わりになるという定めは、今回確認した条文と告示にはありません。

参考にした一次情報

いずれも2026年10月11日に確認しました。

  • 道路交通法(e-Gov 法令検索)
  • 道路交通法施行令(e-Gov 法令検索)
  • 道路交通法施行規則(e-Gov 法令検索)
  • 旅客自動車運送事業運輸規則(e-Gov 法令検索)
  • 貨物自動車運送事業輸送安全規則(e-Gov 法令検索)
  • 国土交通省「旅客自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」
  • 国土交通省「貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」
  • 警視庁「高齢者講習(70歳から74歳までの方の免許更新)」
  • 埼玉県警察「高齢者講習のご案内」
  • 千葉県警察「高齢者講習等について」
  • 警察庁「認知機能検査について」
  • 警察庁「運転技能検査について」
  • 警察庁「高齢運転者対策の概要」
  • 警察庁「運転免許統計(令和7年版)」

講習の場所・料金・予約のしかたは、最後は届いたはがきと住所地の警察の案内で確かめてから進めてください。

この記事の要点。70歳以上は講習を終えないと更新できない。講習は2時間で手数料の標準は6,600円。75歳から認知機能検査が加わり違反歴があれば運転技能検査で二種は80点。大型・二種でも講習の車は普通自動車。会社の運転者は適齢診断も別に受ける
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