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タクシー新人の1日の売上を100回分そのまま公開|平均62,091円・最高91,710円・最低41,690円の実記録

2019 9/14
乗務記録
2019年9月14日2026年9月26日
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タクシー初心者は1日いくら稼げる?

この記事の情報

記録は2018年4月5日から2018年12月16日までの100乗務ぶんで、業務日報の控えに残っていた営業収入と乗務時間をそのまま載せています。比較に使う統計は東京ハイヤー・タクシー協会「東京のタクシー2026」と全国ハイヤー・タクシー連合会「TAXI TODAY in Japan 2026」で、法令とあわせて2026年9月23日に確認しました。体験談は筆者が都内で乗務していた2018年から2020年ごろの話で、統計とは分けて書いています。

タクシーの仕事を調べていると、1日の売上の目安として「4万円から6万円」という数字によく行き当たります。ただ、その数字がいつの、どこの、どの勤務形態のものなのかはたいてい書かれていません。まして「新人のときはいくらだったのか」を1回ずつ出しているページは、調べたかぎり見つかりませんでした。

この記事では、筆者が東京でタクシー運転手になって最初の100乗務の営業収入と乗務時間を、業務日報の控えからそのまま全部載せます。加工していません。良かった回も悪かった回も、早退した1回も、順番どおりに並べます。

先に結果を書きます。100回の合計は6,153,130円。そのうち1回(93回目)は体調を崩して3時間57分で切り上げた早退なので、その1回を外した通常の99乗務の平均は62,091円でした。いちばん高かったのは91,710円、いちばん低かったのは41,690円。中央値は60,620円、乗務時間の平均は18時間6分です。

100回分の記録の要点。合計6,153,130円、99回の平均62,091円、最高91,710円、最低41,690円
100回分の記録の要点(出典 業務日報の記録)

営業収入がどう作られるかという仕組みの話はタクシーの歩合と営収の記事に、年収の統計はタクシー運転手の年収の記事に、仕事の中身となり方はタクシー運転手の仕事内容の記事にまとめています。この記事は記録そのものを見せることに絞ります。

目次
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この記録は何の記録か

業務日報の控えを100回分ためていた

勤めていた営業所では、1乗務が終わるたびに業務日報を提出していました。どこで乗せてどこで降ろしたか、何回乗せたか、いくら売り上げたか、何時から何時まで働いたかが印字された紙です。昔は手書きだったそうですが、当時はメーターと連動して自動で出るようになっていました。

その日報のコピーを、1回も欠かさず持ち帰っていました。だから何年前の乗務でも1回ずつさかのぼれます。この記事に載せるのは、そのうち1人で初めて乗務に出た日から100回ぶんです。

夕方の都内をタクシーで走っている車内の様子(イメージ)
1乗務ごとに業務日報が出る。その控えを100回分ためていた(イメージ)

営業エリアと、当時の筆者の状態

営業エリアは東京23区と武蔵野市と三鷹市。勤務形態は隔日勤務です。夕方前に出庫して翌日の朝から昼に帰庫する、1回で2日にまたがる働き方で、東京の法人タクシーでは主流の形です。勤務の型についてはタクシーのシフト勤務の記事、1日の流れはタクシー運転手の1日の記事にまとめています。

当時の筆者は東京生まれの東京育ちですが、長く海外にいたこともあって東京の地理がほとんど分からない状態でした。青山通りも六本木通りも、名前は知っていても場所が結びつかない。そこからの100回です。道を知らない状態で始めることについては道の覚え方の記事にも書いています。

記録に出てくる2つの数字の意味

項目この記事での意味
営業収入1乗務でメーターに乗った金額の合計。いわゆる売上。業界では「水揚げ」とも呼ぶ。これは会社の売上であって、自分の給料ではない
乗務時間出庫してから帰庫するまでの時間。休憩時間を含むので、実際にハンドルを握っていた時間より長い。拘束時間だと思って読んでほしい
拘束1時間あたり営業収入を乗務時間で割った値(この記事で計算した数字)。休憩を含む時間で割っているので、給料の時給ではない

営業収入から自分の取り分がどう決まるかは会社ごとの取り決めによります。歩合率、差し引かれるもの、積み立ての有無で結果が変わるので、そこは歩合と営収の記事にまとめました。メーターの仕組みはタクシーメーターの記事にあります。

100回分の記録をそのまま載せる

ここからが本体です。1回目から順に並べます。93回目だけが早退で、体調を崩して3時間57分で帰りました。集計では原則この1回を外しますが、記録としては隠さずに載せます。

1回目から25回目

回営業収入乗務時間拘束1時間あたり
1回目63,160円19時間16分3,278円
2回目53,100円18時間56分2,805円
3回目48,050円17時間41分2,717円
4回目58,070円19時間20分3,004円
5回目52,290円17時間58分2,910円
6回目70,640円18時間40分3,784円
7回目70,570円18時間55分3,731円
8回目44,790円17時間43分2,528円
9回目57,890円18時間52分3,068円
10回目58,910円18時間36分3,167円
11回目50,280円18時間11分2,765円
12回目44,610円17時間57分2,485円
13回目44,390円17時間54分2,480円
14回目58,410円18時間11分3,212円
15回目65,990円18時間54分3,492円
16回目41,690円17時間09分2,431円
17回目60,710円18時間46分3,235円
18回目67,700円18時間40分3,627円
19回目67,230円17時間55分3,752円
20回目54,190円17時間53分3,030円
21回目81,440円19時間18分4,220円
22回目55,980円17時間15分3,245円
23回目65,060円18時間40分3,485円
24回目49,250円18時間38分2,643円
25回目50,580円17時間37分2,871円

最初の25回の平均は57,399円、乗務時間の平均は18時間21分でした。いちばん低かった16回目の41,690円がこの区間に入っています。逆に21回目の81,440円もこの区間です。始めたばかりの時期がいちばん振れました。

26回目から50回目

回営業収入乗務時間拘束1時間あたり
26回目70,990円17時間17分4,107円
27回目66,190円18時間34分3,565円
28回目53,480円19時間06分2,800円
29回目56,230円18時間00分3,124円
30回目60,620円19時間31分3,106円
31回目54,540円18時間52分2,891円
32回目68,110円19時間32分3,487円
33回目58,240円18時間31分3,145円
34回目53,680円18時間38分2,881円
35回目71,460円18時間55分3,778円
36回目63,680円17時間20分3,674円
37回目61,370円17時間48分3,448円
38回目52,330円17時間39分2,965円
39回目74,850円18時間11分4,116円
40回目80,180円19時間23分4,137円
41回目60,780円17時間30分3,473円
42回目84,770円18時間17分4,636円
43回目81,510円19時間49分4,113円
44回目65,340円18時間44分3,488円
45回目72,620円18時間30分3,925円
46回目75,640円19時間09分3,950円
47回目54,980円18時間05分3,040円
48回目78,070円17時間27分4,474円
49回目71,740円18時間36分3,857円
50回目65,690円15時間30分4,238円

この25回の平均は66,284円で、4つの区間のなかで最も高い数字です。特に41回目から50回目の10回は平均71,114円で、100回を通していちばん良い10回でした。

51回目から75回目

回営業収入乗務時間拘束1時間あたり
51回目73,900円17時間29分4,227円
52回目55,220円15時間30分3,563円
53回目54,370円17時間06分3,180円
54回目55,940円17時間38分3,172円
55回目45,400円17時間22分2,614円
56回目59,710円17時間45分3,364円
57回目67,230円17時間41分3,802円
58回目60,210円18時間16分3,296円
59回目51,210円17時間36分2,910円
60回目48,360円17時間26分2,774円
61回目69,490円19時間36分3,545円
62回目66,010円18時間58分3,480円
63回目49,620円17時間53分2,775円
64回目55,450円19時間34分2,834円
65回目72,990円16時間43分4,366円
66回目52,760円18時間24分2,867円
67回目80,640円18時間35分4,339円
68回目48,410円18時間18分2,645円
69回目67,510円18時間04分3,737円
70回目62,070円13時間44分4,520円
71回目68,480円19時間35分3,497円
72回目42,550円18時間15分2,332円
73回目72,650円19時間40分3,694円
74回目63,400円18時間41分3,393円
75回目54,980円17時間06分3,215円

平均は59,942円に下がります。51回目から60回目の10回は平均57,155円で、直前の10回から13,959円落ちています。この区間は乗務時間の平均も17時間52分と短くなっていて、50回目と52回目はどちらも15時間30分で帰庫しています。

76回目から100回目

回営業収入乗務時間拘束1時間あたり
76回目59,830円19時間00分3,149円
77回目62,450円18時間49分3,319円
78回目77,910円17時間40分4,410円
79回目47,790円18時間40分2,560円
80回目91,710円20時間15分4,529円
81回目69,230円18時間16分3,790円
82回目70,100円19時間13分3,648円
83回目70,670円18時間03分3,915円
84回目89,240円18時間17分4,881円
85回目59,490円18時間32分3,210円
86回目49,910円17時間32分2,847円
87回目56,130円16時間19分3,440円
88回目62,030円18時間27分3,362円
89回目50,620円16時間02分3,157円
90回目90,130円18時間54分4,769円
91回目52,230円17時間27分2,993円
92回目48,660円17時間51分2,726円
93回目6,150円(早退)3時間57分1,557円
94回目50,370円15時間32分3,243円
95回目60,020円16時間57分3,541円
96回目81,100円18時間38分4,352円
97回目67,550円16時間58分3,981円
98回目56,360円14時間15分3,955円
99回目73,130円19時間09分3,819円
100回目59,690円16時間38分3,589円

早退の93回目を外した24回の平均は64,848円。いちばん高かった80回目の91,710円、2番目の90回目の90,130円、3番目の84回目の89,240円がすべてこの区間に入っています。

紙の記録を見ながら電卓で集計している机の上の様子(イメージ)
100回分を並べてから、はじめて分かることがある(イメージ)

100回をまとめるとこうなる

項目100回すべて早退の1回を外した99回
合計6,153,130円6,146,980円
平均61,531円62,091円
中央値60,415円60,620円
最大91,710円(80回目)91,710円(80回目)
最小6,150円(93回目・早退)41,690円(16回目)
標準偏差計算していない11,214円(平均の18.1%)
乗務時間の合計1,796時間5分1,792時間8分
乗務時間の平均17時間57分18時間6分
拘束1時間あたり計算していない3,430円

早退の1回を入れるか外すかで、平均は61,531円と62,091円。差は560円です。以降は特に断らないかぎり99回のほうの数字を使います。

100回で積み上がった金額の推移。50回終了時点で3,092,070円、100回終了時点で6,153,130円
100回で積み上がった金額(出典 業務日報の記録)

上と下の差は50,020円ある

いちばん高かった91,710円といちばん低かった41,690円の差は50,020円
同じ人が同じ街で走っても、1乗務でこれだけ動く(出典 業務日報の記録)

いちばん高い回といちばん低い回の差は50,020円。平均の8割にあたる金額が、回によって動いています。標準偏差は11,214円で、これは平均の18.1%です。

この振れ幅が、1回だけの売上で自分の実力を判断できない理由です。良い日の次に悪い日が来ますし、その逆もあります。新人のころは1乗務ごとに一喜一憂しがちですが、数字としては10回くらい並べてやっと傾向が見えるという感覚でした。

次の乗務でいくら動いたか。5千円台が28組で最多、1万円以上動いた組が48組
1回ごとの動きの大きさ(98組・出典 業務日報の記録)

売上が高かった回と低かった回を並べる

売上が高かった回と低かった回。84回目は4,881円、72回目は2,332円で2.09倍の差
同じ乗務時間でも結果は変わる(出典 業務日報の記録)
回営業収入乗務時間拘束1時間あたり
高い80回目91,710円20時間15分4,529円
高い90回目90,130円18時間54分4,769円
高い84回目89,240円18時間17分4,881円
高い42回目84,770円18時間17分4,636円
高い43回目81,510円19時間49分4,113円
低い8回目44,790円17時間43分2,528円
低い12回目44,610円17時間57分2,485円
低い13回目44,390円17時間54分2,480円
低い72回目42,550円18時間15分2,332円
低い16回目41,690円17時間09分2,431円

ここで目を引くのは84回目と72回目です。乗務時間は18時間17分と18時間15分でほとんど同じなのに、売上は89,240円と42,550円。拘束1時間あたりで2.09倍の差がついています。

同じ時間、同じ街、同じ人間です。それでもこれだけ違う。何時間走ったかより、その時間に何が起きたかのほうが効いているということが、この2回を並べるだけで見えます。

上位25回と下位25回の比較。売上の差28,237円に対し乗務時間の差は49分
上位25回と下位25回は何が違ったか(出典 業務日報の記録)

売上はどのあたりに集まっていたか

1乗務の売上の分布。4万円台14回、5万円台33回、6万円台27回、7万円台16回、8万円台7回、9万円台2回
1乗務の売上の分布(99回・出典 業務日報の記録)
区分回数割合
4万円台14回14.1%
5万円台33回33.3%
6万円台27回27.3%
7万円台16回16.2%
8万円台7回7.1%
9万円台2回2.0%

いちばん多かったのは5万円台の33回。次が6万円台の27回です。5万円台から7万円台に76回(76.8%)が入っていて、ここが日常の範囲でした。

注目したいのは3万円台以下が1回もないことです(早退の1回を除く)。最低でも41,690円でした。これは「毎回ちゃんと出ていた」というより、17時間以上走っていれば、東京ではそのくらいは積み上がるという話だと思っています。

5千円ごとに細かく数える

5千円ごとの分布。50,000円から54,999円が17回で最多
5千円ごとに数えた分布(99回・出典 業務日報の記録)
区分回数
40,000円から44,999円5回
45,000円から49,999円9回
50,000円から54,999円17回
55,000円から59,999円16回
60,000円から64,999円12回
65,000円から69,999円15回
70,000円から74,999円13回
75,000円から79,999円3回
80,000円から84,999円6回
85,000円から89,999円1回
90,000円から94,999円2回

細かく刻むと、山が1つではないことが分かります。50,000円台前半に17回、65,000円から74,999円にも28回のかたまりがあります。「そこそこの日」と「良い日」が別々の山を作っているように見えます。

いくら以上が何回あったか

いくら以上の回が何回あったか。5万円以上85回、6万円以上52回、7万円以上25回、8万円以上9回
到達した回数(99回・出典 業務日報の記録)
ライン回数割合
4万円以上99回100%
5万円以上85回86%
6万円以上52回53%
7万円以上25回25%
8万円以上9回9%
9万円以上2回2%

6万円を超えたのは約半分、7万円は4回に1回、8万円は10回に1回弱でした。「タクシーで1日8万円」という話を見かけることがありますが、100回走ってそれが9回というのが実際のところです。1日10万円の話は1日10万円の記事、最高記録の話は売上の最高記録の記事にも書いています。

新人はどう伸びたか。まっすぐには伸びていない

10回ごとの平均の推移。41回目から50回目の71,114円が最高、51回目から60回目に57,155円まで落ちる
10回ごとの平均の動き(出典 業務日報の記録)
区間回数平均最大最小乗務時間の平均
1回目から10回目10回57,747円70,640円44,790円18時間35分
11回目から20回目10回55,520円67,700円41,690円18時間09分
21回目から30回目10回60,982円81,440円49,250円18時間23分
31回目から40回目10回63,844円80,180円52,330円18時間28分
41回目から50回目10回71,114円84,770円54,980円18時間09分
51回目から60回目10回57,155円73,900円45,400円17時間22分
61回目から70回目10回62,495円80,640円48,410円17時間58分
71回目から80回目10回64,175円91,710円42,550円18時間46分
81回目から90回目10回66,755円90,130円49,910円17時間57分
91回目から100回目9回61,012円81,100円48,660円17時間02分

この表がこの記事でいちばん正直な部分だと思っています。成長曲線はまっすぐではありません。

最初の10回が57,747円で、次の10回でむしろ55,520円まで下がっています。そこから21回目以降じわじわ上がり、41回目から50回目で71,114円の山を作り、その直後に57,155円まで13,959円落ちます。

落ちた理由をはっきり説明できる記録は残っていません。ただ同じ区間で乗務時間の平均が18時間09分から17時間22分へ47分短くなっていて、50回目と52回目は15時間30分で帰庫しています。山を作った直後に疲れて早く切り上げたという読み方が、いちばん自然だと思っています。

25回ずつに区切ると、伸びは最初の25回でほぼ終わっている

25回ずつの平均。1から25回目が57,399円、26から50回目が66,284円、51から75回目が59,942円、76から100回目が64,848円
25回ずつに区切った平均の売上(出典 業務日報の記録)
区間回数平均中央値最大最小
1回目から25回目25回57,399円57,890円81,440円41,690円
26回目から50回目25回66,284円65,690円84,770円52,330円
51回目から75回目25回59,942円59,710円80,640円42,550円
76回目から100回目24回64,848円61,025円91,710円47,790円

最初の25回と最後の24回を比べると、7,449円(1.13倍)増えています。ただし26回目から50回目のほうが高いので、単純な右肩上がりではありません。

ここから言えるのは、新人の伸びは最初のほうで大きく、そこから先は上下しながら横ばいに近づくということです。後半で変わったのは平均そのものより、下振れの幅でした。

伸びたのは「長く乗ったから」ではない

25回ずつの乗務時間の平均。18時間21分から17時間48分へ33分短くなっている
乗務時間はむしろ短くなっている(出典 業務日報の記録)

同じ25回ずつで乗務時間を見ると、1回目から25回目が18時間21分、76回目から100回目が17時間48分。33分短くなっています。それでいて売上は7,449円増えている。

25回ずつの拘束1時間あたり。3,127円から3,641円へ1.16倍
拘束1時間あたりで見ると差がはっきり出る(出典 業務日報の記録)
区間平均の売上乗務時間の平均拘束1時間あたり
1回目から25回目57,399円18時間21分3,127円
26回目から50回目66,284円18時間21分3,611円
51回目から75回目59,942円17時間52分3,353円
76回目から100回目64,848円17時間48分3,641円
99回の通算62,091円18時間6分3,430円

拘束1時間あたりは3,127円から3,641円へ1.16倍になりました。短い時間で同じかそれ以上を作れるようになったというのが、この100回で起きたことの中身です。

何が変わったのかを当時の感覚で言うと、降ろした場所で次を探せるようになったことが大きいと思っています。最初のころは知っている場所まで空車で戻っていました。慣れると、降ろした先がどこであれその周りで組み立てられるようになります。空車で走る距離が売上にどう効くかは営収の記事で実車率の実数とあわせて書いています。

乗務時間と売上の関係は、思ったより弱い

乗務時間の分布。17時間台30回、18時間台41回で71回を占める
乗務時間は17時間台と18時間台に集まる(出典 業務日報の記録)
乗務時間回数
13時間台1回
14時間台1回
15時間台3回
16時間台6回
17時間台30回
18時間台41回
19時間台16回
20時間台1回

17時間台と18時間台で71回(71.7%)。最長は80回目の20時間15分、最短は70回目の13時間44分でした(早退の93回目を除く)。

長く乗れば売れる、とは言い切れない

乗務時間ごとの平均の売上と時給。17時間台の時給3,185円が最も低い
乗務時間ごとの平均の売上と時給(出典 業務日報の記録)
乗務時間回数平均の売上拘束1時間あたり
15時間台3回57,093円3,681円
16時間台6回61,167円3,684円
17時間台30回56,015円3,185円
18時間台41回64,068円3,456円
19時間台16回68,209円3,518円

売上だけを見れば、17時間台の56,015円、18時間台の64,068円、19時間台の68,209円と長いほど大きくなっています。ここまでは想像どおりです。

ところが拘束1時間あたりで見ると、17時間台の3,185円がいちばん低く、16時間台の3,684円より低い。17時間台には「売れないから、そこそこで切り上げた回」がまとまって入っているのだと思います。

束ねて比べると、17時間未満の11回は平均59,701円で時給3,771円、18時間以上の58回は平均65,687円で時給3,494円です。売上は長いほうが大きく、効率は短いほうが高い。13時間台・14時間台・20時間台は各1回しかないので、この表からは外しています。

99回を散らばりで見る

乗務時間と売上の散布図。99回ぶん。相関係数は0.33
乗務時間と売上の関係(99回・出典 業務日報の記録)

99回を点で置くと、右上がりの傾向はうっすら見えますが、きれいな直線にはなりません。乗務時間と営業収入の相関係数は0.33で、関係はあっても弱いものでした。

同じ18時間台のなかに42,550円の回と84,770円の回が並んでいます。時間を伸ばすことは売上を上げる手段のひとつでしかないというのが、100回ぶんの点が示していることです。

乗務時間から売上を当てにいくと1時間あたり3,392円。説明できるのは約11%
乗務時間から売上を当てにいくと(出典 業務日報の記録)

当時の東京の平均と比べるとどうだったか

ここからは統計と突き合わせます。年度をそろえることだけは外さないようにします。記録は2018年4月5日から12月16日なので、比べる相手は平成30年度です。

99回の平均62,091円と、平成30年度の東京51,582円、令和7年度の東京62,731円の比較
この記録は当時の平均とどう違ったか(出典 東京ハイヤー・タクシー協会/業務日報の記録)
金額出典
この記録の99回の平均62,091円業務日報の実記録
平成30年度 東京(特別区・武三地区)の実働1日1車あたり運送収入51,582円東京ハイヤー・タクシー協会
平成30年度 東京(特別区・武三地区)の日車営業収入51,466円全国ハイヤー・タクシー連合会
令和元年度 東京(特別区・武三地区)の実働1日1車あたり運送収入51,284円東京ハイヤー・タクシー協会
令和7年度 東京(特別区・武三地区)の実働1日1車あたり運送収入62,731円東京ハイヤー・タクシー協会
令和7年度 多摩地区の実働1日1車あたり運送収入48,941円東京ハイヤー・タクシー協会

東京ハイヤー・タクシー協会「東京のタクシー2026」によると、平成30年度の特別区と武三地区の実働1日1車あたりの運送収入は51,582円でした。この99回の平均62,091円は、それを10,509円(1.20倍)上回っています。

新人でこれだけ上回れた理由を自分で言うのは気が引けるのですが、記録から言えることは2つです。1つは乗務時間が長めだったこと。もう1つは、全国ハイヤー・タクシー連合会の資料にある日車営業収入も平成30年度の東京は51,466円で、2つの統計が同じところを指しているので、比べた相手のほうは確かだということです。

2018年の数字を、今の目安にはできない

東京の1日1台あたりの売上の推移。平成30年度51,582円、令和2年度38,011円、令和7年度62,731円
東京の1日1台あたりの売上の推移(出典 東京ハイヤー・タクシー協会)
年度(特別区・武三地区)実働1日1車の運送収入実車率1日1車の輸送回数
平成2950,704円46.5%28.3回
平成30(この記録の年度)51,582円47.0%28.2回
令和元51,284円46.7%27.2回
令和238,011円39.0%21.2回
令和342,516円42.0%23.2回
令和455,692円47.1%26.9回
令和561,686円47.9%26.2回
令和661,754円47.5%25.3回
令和762,731円47.8%25.3回

ここが大事なところです。令和7年度の平均は62,731円で、この記録の99回の平均62,091円とほぼ同じです。差は640円しかありません。

ただしこれは「今の平均が2018年の新人と同じ」という意味であって、筆者の数字が今でも通用するという意味ではありません。令和7年度と平成30年度では1.22倍(11,149円)の開きがあり、その間には令和2年度の38,011円という落ち込みもありました。運賃も改定されています。年度が違えば、同じ働き方でも金額は変わります。

もうひとつ注意があります。日車営業収入は1台の車が1日にいくら売ったかであって、運転手1人の1乗務の売上ではありません。1台を2人で交代して使う会社もあります。おおよその物差しとして見るもので、1円単位で比べるものではありません。

よく見る「目安」と並べる

よく見る目安4万円から6万円と、平成30年度の実数51,582円、この記録の62,091円、令和7年度の62,731円
よく見る目安と、この記録の実数(出典 東京ハイヤー・タクシー協会/業務日報の記録)
金額出どころ
よく見る全国の目安4万円から6万円前後求人や解説のページ
当時よく言われていた東京4万円から5万円この記事のもとになった記録を書いた当時の言い回し
平成30年度の東京の実数51,582円東京ハイヤー・タクシー協会
この記録の99回の平均62,091円業務日報の実記録
令和7年度の東京の実数62,731円東京ハイヤー・タクシー協会

この記録を最初に書いたときは「東京のタクシー運転手の1日の平均売り上げは4〜5万円と言われています」と書いていました。調べ直すと、平成30年度の実数は51,582円で、5万円を超えていました。当時の言い回しをそのまま書いていただけで、確かめていなかったということです。

いま出回っている「4万円から6万円」という目安も、どの年の、どの地域の、どの勤務形態かが書かれていないことがほとんどです。日勤と隔日勤務では1乗務の長さが倍近く違うので、そもそも並べられません。金額を比べるときは、年度と地域と勤務形態をそろえてください。

月と年に直すといくらになるか

255日で100乗務、2.58日に1回、1か月11.89回、月の売上の目安は約73.8万円
月に何回乗って、月いくらになるか(出典 業務日報の記録)
項目計算値
記録の期間2018年4月5日から2018年12月16日255日
乗務の間隔255 ÷ 992.58日に1回
1か月あたりの乗務100 ÷ (256 ÷ 30.44)11.89回
月の売上の目安62,091 × 11.89約738,000円
月11回なら62,091 × 11682,998円
月12回なら62,091 × 12745,088円
月13回なら62,091 × 13807,179円

隔日勤務は2日から3日に1回の乗務です。記録の期間では2.58日に1回、1か月に直すと11.89回でした。月の売上は約73.8万円になります。

繰り返しますが、これは売上であって給料ではありません。ここから会社の取り決めに沿って歩合が計算され、社会保険料も税金も引かれます。歩合率だけで言えば、1乗務62,091円に60%を掛ければ37,255円ですが、差し引かれるものと積み立ての有無で結果は変わります。年収の統計と手取りの考え方は年収の記事にまとめました。

月の乗務が11回から13回しかないということは、1回休むとその1回分が丸ごと消えるということでもあります。実際、この100回のなかにも早退が1回ありました。93回目は6,150円で、通常の平均より55,941円少ない計算になります。

足切りと、法律で決まっている上限の話

足切り(ノルマ)は法令の定めではない

足切りのラインと、この記録が下回った回数。3万円0回、4万円0回、5万円14回
足切りのラインと、この記録が下回った回数(出典 業務日報の記録)
ライン下回った回数備考
3万円0回99回すべて上回った
4万円0回最低でも41,690円
5万円14回(14.1%)3・8・12・13・16・24・55・60・63・68・72・79・86・92回目

タクシーには足切り(ノルマ)と呼ばれるラインがあります。歩合給が発生する最低の売上のことで、当時は1日3万円から5万円の間に置かれていることが多いと言われていました。

ただし足切りは法令の定めではありません。厚生労働省の通達(基発1223第3号)にも「足切り」という語は出てきません。会社ごとの取り決めなので、金額も、下回ったときの扱いも会社によって違います。面接では必ず確認してください。

この記録では、足切りを3万円か4万円と置けば下回った回は0回、5万円と置けば14回でした。5万円のラインだと、およそ7回に1回は届かなかったことになります。

既存の記事に書いていた「21時間」を直します

隔日勤務の拘束時間の上限。2024年3月31日までは2暦日21時間、2024年4月1日以降は22時間
隔日勤務の拘束時間の上限は変わっている(出典 厚生労働省「改善基準告示」)
2024年3月31日まで2024年4月1日以降
2暦日の拘束時間21時間22時間
2回を平均して1回あたり定めなし21時間以内
1か月の拘束時間262時間262時間(労使協定で年6か月まで270時間)
休息期間継続20時間継続24時間を基本とし、22時間を下回らない

この記録をはじめて公開したとき、まとめに「本来タクシー運転手は21時間乗務することができます」と書いていました。調べ直すと、これは当時としては合っていました。厚生労働省の改善基準告示で、2024年3月31日までは隔日勤務の2暦日の拘束時間の上限が21時間だったからです。

ただし言い方は正確ではありませんでした。21時間は拘束時間の上限であって、ハンドルを握れる時間ではありません。そして2024年4月1日以降は22時間に変わっています。今この記事を読む人にそのまま渡すと間違いになるので、ここで直します。

あわせて書いていた「1時間は会社に戻る時間を考慮して20時間が営業可能」という説明も、告示にそういう定めはありません。当時の勤務先の運用としてそう言われていた、というのが正しい書き方です。

記録の乗務時間の平均は18時間6分でした。当時の上限21時間に対して2時間54分短いことになります。当時の自分は「疲れたら帰る」という性格で、営業できる時間が残っていても、ある程度売上が立つと帰庫していました。この2時間54分が、伸ばそうと思えば伸ばせた部分です。

もっとも、無理をして事故を起こせば元も子もありません。厚生労働省のパンフレットにも休息期間の考え方が整理されています。仕事のきつさについてはきついと言われる理由の記事も読んでみてください。

完全歩合でも給料がゼロになることはない

歩合の仕事なので「売れなければ無給か」と心配する人がいます。労働基準法27条は出来高払制の保障給を定めていて、通達では「歩合給制度が採用されている場合には、労働時間に応じ、固定的給与と併せて通常の賃金の6割以上の賃金が保障されるよう保障給を定めるものとすること」とされています。最低賃金法も当然かかります。

逆に「売上が一定を超えたら歩合率が上がる」という仕組みには注意が必要です。同じ通達は、歩合給の額が非連続的に増減する累進歩合給、ごく一部の人しか達成できない売上を達成した者だけに支給するトップ賞、売上の区分ごとに一定額を加算する奨励加給を廃止すべきものとしています。詳しくは歩合の記事にまとめました。

100回分を並べ直して、今なら何を言うか

雨の夜に都内をタクシーで走っている車内の様子(イメージ)
記録を100回分並べると、当時は見えなかったものが見える(イメージ)

当時の自分は1乗務ごとの金額しか見ていませんでした。100回分を表にして並べ直すと、当時は気づかなかったことが3つ出てきます。

1つ目。上を伸ばすより、下を上げるほうが効く

8万円以上は9回しかありません。一方で5万円を下回った回は14回ありました。仮にこの14回が5万円だったとすると、合計は約8万円増える計算になります。8万円の回を1回増やすより、こちらのほうが大きい。

そして下振れした回の多くは、売れないから早めに切り上げた回でした。51回目から60回目の区間で平均が57,155円まで落ちたとき、乗務時間も17時間22分まで短くなっています。悪い日ほど早く帰りたくなり、それがさらに数字を下げるという形が記録に残っています。

17時間未満で帰庫した回は後半に集中。1から25回目は0回、76から100回目は7回
早く切り上げた回がいつ起きたか(出典 業務日報の記録)

2つ目。時間ではなく、拘束1時間あたりで自分を見る

売上だけを見ていると、長く乗った日が良い日に見えます。ところが84回目(18時間17分・89,240円)と72回目(18時間15分・42,550円)のように、同じ時間でも倍近く違う日があります。

拘束1時間あたりで並べると、1回目から25回目の3,127円が76回目から100回目で3,641円になっていて、成長がはっきり数字に出ます。売上の平均だけを追っていたら、この1.16倍は見えませんでした。当時これを計算していたら、もっと早く「時間を伸ばす」以外の手を探したはずです。

3つ目。1回の数字で落ち込まない

標準偏差は11,214円でした。平均の18.1%です。つまり6万円前後の実力の人でも、5万円の日と7万円の日が普通に来るということです。

新人のころは1乗務ごとに上下して、悪い日の翌日は落ち込んでいました。記録を見ると、11回目から20回目という最も平均が低かった区間のあとに、21回目から50回目の伸びが来ています。悪い時期の途中でやめていたら、その先は見えませんでした。

平均以上の回のあと次も平均以上になった割合は45%、平均未満のあとは43%
前の回が良くても、次の回は読めない(出典 業務日報の記録)

書き添えておきたいこと

この記録は1人ぶんの、しかも2018年の東京の数字です。地域が違えば運賃も需要も違いますし、会社の給与体系でも結果は変わります。同じようにやれば必ず同じ数字になる、という話ではありません。

それでも1回ずつ出す意味はあると思っています。「4万円から6万円」とだけ書かれても、自分の1回目がいくらになるのかは分からないからです。この記録の1回目は63,160円で、2回目は53,100円、3回目は48,050円でした。最初からそんなに上下します。

これから始める人が記録をつけるなら

日報は会社が出してくれます。コピーを取っておくかどうかだけが自分の仕事です。100回ためると、この記事に書いたことは全部自分の手で計算できます。

記録することなぜ役に立つか
営業収入基本。ただし1回の金額では何も分からないので、10回単位で平均を出す
乗務時間(出庫と帰庫)営業収入と割り算して拘束1時間あたりを出すため。伸びがここに出る
輸送回数売上を「何回乗せたか」と「1回いくらか」に分けられる。どちらが弱いかが分かる
実車キロと走行キロ空車で走った距離が出る。ここが縮むと時間あたりが上がる
早上がりしたかどうか下振れの原因が実力なのか切り上げなのかを後から切り分けられる
その日に試したこと数字だけでは理由が残らない。1行でいいので添えておく

この記事で出せなかったのが最後の2つです。日報には輸送回数も実車キロも印字されていたはずですが、当時公開したのは営業収入と乗務時間の2項目だけでした。だからこの記事でも、1回ごとの輸送回数や実車率は出せません。その日に何を試したかのメモも残していません。

もし今から始めるなら、この2つを足してください。「なぜその数字になったか」を後から自分に説明できる記録になります。未経験から入る場合の流れは未経験の記事、免許の取り方は二種免許の記事、バスやトラックと迷っている場合は大型二種免許の記事にまとめています。

よくある質問

タクシーの新人は1日にどのくらい売り上げますか

この記録では、最初の25乗務の平均が57,399円でした。100乗務ぶん(早退の1回を除く99回)の平均は62,091円です。東京23区と武蔵野市と三鷹市の隔日勤務で、2018年の数字です。地域と年度と勤務形態が変われば金額も変わります。

新人でも東京の平均を超えられますか

この記録では、最初の25乗務の平均57,399円が、同じ平成30年度の東京(特別区と武三地区)の実働1日1車あたり運送収入51,582円を5,817円上回っていました。ただしこれは1人ぶんの記録で、誰でもそうなるという意味ではありません。

1年目で稼げないとしたら、何が原因ですか

この記録から言えることは、下振れした回の多くが「売れないから早めに切り上げた回」だったということです。51回目から60回目で平均が57,155円まで落ちたとき、乗務時間の平均も17時間22分まで短くなっていました。原因を特定するには、売上だけでなく乗務時間と輸送回数を一緒に記録してください。

新人の売上はどのくらいのペースで伸びますか

この記録では一本調子には伸びていません。1回目から10回目が57,747円、11回目から20回目が55,520円と一度下がり、41回目から50回目で71,114円の山を作り、51回目から60回目で57,155円まで落ちています。25回ずつで見ると57,399円、66,284円、59,942円、64,848円です。

長く乗務すればそのぶん稼げますか

この99回では、乗務時間と営業収入の相関係数は0.33で、関係はあっても弱いものでした。18時間以上の58回は平均65,687円、17時間未満の11回は平均59,701円で売上は長いほうが大きいのですが、拘束1時間あたりでは3,494円と3,771円で短いほうが高くなります。

1乗務の売上はどのくらい上下しますか

この99回では最大91,710円、最小41,690円で差は50,020円、標準偏差は11,214円(平均の18.1%)でした。1回だけの数字で自分の実力を判断できないのはこのためです。

ノルマ(足切り)を下回ることはありますか

この記録では、3万円と4万円のラインは99回すべて上回りましたが、5万円のラインは14回(14.1%)下回りました。足切りは法令の定めではなく会社ごとの取り決めなので、金額と下回ったときの扱いは面接で確認してください。

2018年の記録は今でも参考になりますか

売上の水準はそのままでは使えません。東京(特別区と武三地区)の実働1日1車あたり運送収入は平成30年度が51,582円、令和7年度が62,731円で1.22倍の開きがあり、途中の令和2年度には38,011円まで落ちています。運賃も改定されています。参考になるのは金額そのものより、伸び方と振れ幅のほうだと思います。

隔日勤務は月に何回乗務しますか

この記録では255日で100乗務、2.58日に1回、1か月に直すと11.89回でした。一般的にも隔日勤務はおおむね月11回から13回です。改善基準告示で1か月の拘束時間が262時間以内(労使協定があれば年6か月まで270時間)と決まっているためです。

この売上がそのまま給料になりますか

なりません。営業収入は会社の売上で、そこから会社の取り決めに沿って歩合が計算されます。月の売上が約73.8万円でも、歩合率、差し引かれるもの、積み立ての有無で手取りは変わります。年収の統計は別の記事にまとめています。

まとめ

100回分の記録から言えること4つ。最初の25回で平均超え、伸びたのは時間ではなく中身、まっすぐには伸びない、1回の数字では分からない
100回分の記録から言えること(出典 業務日報の記録/東京ハイヤー・タクシー協会)
  • 2018年4月5日から12月16日までの100乗務。合計6,153,130円。早退の1回を外した99回の平均は62,091円、中央値60,620円
  • 最大91,710円(80回目)、最小41,690円(16回目)。差は50,020円、標準偏差は11,214円
  • 分布の山は5万円台の33回。5万円台から7万円台に76回(76.8%)。6万円を超えたのは52回で約半分
  • 25回ずつでは57,399円、66,284円、59,942円、64,848円。まっすぐには伸びていない
  • 乗務時間は18時間21分から17時間48分へ33分短くなり、拘束1時間あたりは3,127円から3,641円へ1.16倍
  • 乗務時間と売上の相関係数は0.33。長く乗れば必ず売れるわけではない
  • 同じ平成30年度の東京の平均は51,582円で、99回の平均はそれを1.20倍上回っていた
  • ただし令和7年度の平均は62,731円。2018年の金額をそのまま今の目安にはできない
  • 隔日勤務で月11.89回、月の売上の目安は約73.8万円。これは売上であって給料ではない

最後にもう一度だけ書いておきます。これは1人ぶんの、2018年の東京の記録です。同じようにすれば必ず稼げるという話ではありませんし、この記事で特定の会社をすすめることもしません。

それでも、1回ずつの数字が残っていることにだけは意味があると思っています。平均だけを見ていたら「順調に伸びた」と書いてしまいそうですが、実際には11回目から20回目で下がり、41回目から50回目で山を作り、51回目から60回目でまた落ちていました。途中で下がるのは普通のことだと、この100回は言っています。

売上の作られ方は営収と歩合の記事、年収と手取りは年収の記事、仕事の中身となり方は仕事内容の記事にまとめています。この記事で使った統計は全国ハイヤー・タクシー連合会の統計調査のページと東京ハイヤー・タクシー協会の資料、厚生労働省の賃金構造基本統計調査から誰でも確認できます。

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