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賃金と労働時間は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」令和7年(2026年3月24日公表)の原表(e-Stat の Excel ファイル)から取り、年収は「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」で計算しました。時間のルールは労働基準法(e-Gov)と、厚生労働省の改善基準告示のパンフレット・リーフレット・通達で確認しています。すべて2026年9月25日に確認した内容です。統計は企業規模10人以上の事業所に雇われている人の平均で、個別の会社の給料を示すものではありません。
トラック運転手の年収を調べると、ページによって書いてある金額がばらばらです。数字の出どころが書かれていなかったり、何年の統計かが分からなかったりするものも少なくありません。しかも2024年4月からは、トラック運転手の残業時間に上限ができ、働き方のルールも変わりました。
この記事では、国の統計の原表から、トラック運転手の年収・月給・労働時間を計算し直しました。会社の規模別、年齢別、経験年数別、47都道府県別、5年の推移まで、幅ではなく実数で載せています。あわせて、2024年4月から何が変わったのかを、労働基準法と改善基準告示の原文で確認しました。
先に結論を書きます。令和7年(2025年)の統計から計算した年収は、大型トラックの運転手で507.2万円、大型を除くトラックの運転手で448.6万円です。全産業の545.6万円より、大型で38.3万円、大型を除くトラックで97.0万円低くなっています。一方で、働く時間は1か月208時間(大型)と、全産業の173時間より長いのが実情です。

統計の「トラック運転手」は2つの職種に分かれている
大型と、大型を除くトラック
厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、トラック運転手は「営業用大型貨物自動車運転者」と「営業用貨物自動車運転者(大型車を除く)」の2つの職種に分かれています(令和7年 職種 第1表)。この記事では、前者を「大型」、後者を「大型を除く」と書きます。
どちらも名前に「営業用」とあるとおり、運送会社などで、お客さんから運賃をもらって荷物を運ぶ運転手です。大型は大型トラックの運転手、大型を除くは、それ以外の中型・準中型・普通などのトラックの運転手にあたります。令和7年の推計では、大型が47157十人(約47万人)、大型を除くが45164十人(約45万人)で、ほぼ同じくらいの人数です。
自社の荷物を運ぶ運転手は別の職種
メーカーや小売の会社などで、自社の荷物を運ぶトラックの運転手は「自家用貨物自動車運転者」という別の職種として集計されています。令和7年の年収は430.2万円(計算)で、この記事の2つの職種には入っていません。求人を見るときは、運送会社の運転手なのか、自社便の運転手なのかで、比べる統計が違うことを覚えておくと数字を読み違えません。

トラック運転手の年収と月給(令和7年)
年収の計算方法
賃金構造基本統計調査には「年収」という項目はありません。載っているのは、6月分の「きまって支給する現金給与額」(月給)と、前の年1年間の「年間賞与その他特別給与額」(賞与)です。そこで、多くの解説と同じく、次の式で年収を計算しました。
年収 = きまって支給する現金給与額 × 12 + 年間賞与その他特別給与額
大型は 386.9千円×12+429.6千円=5,072.4千円(507.2万円)、大型を除くは 341.7千円×12+385.1千円=4,485.5千円(448.6万円)です。全産業は 370.5千円×12+1009.6千円=5,455.6千円(545.6万円)で、全産業の数字は産業大分類 第1表から取りました。厚生労働省のポータルサイト「トラック運転者の働き方」でも、同じ式を丸めた数字として大型507万円、大型を除く449万円、全産業546万円が載っており、計算は一致しています。
| 項目 | 大型 | 大型を除く | 全産業 |
|---|---|---|---|
| 年収(計算) | 507.2万円 | 448.6万円 | 545.6万円 |
| きまって支給する現金給与額(月) | 386.9千円 | 341.7千円 | 370.5千円 |
| うち所定内給与額(月) | 306.3千円 | 287.3千円 | なし |
| 年間賞与その他特別給与額 | 429.6千円 | 385.1千円 | 1009.6千円 |
| 月の労働時間(所定内+超過) | 175+33時間 | 173+26時間 | 162+11時間 |
| 平均年齢 | 51.5歳 | 50.3歳 | 44.4歳 |
| 勤続年数 | 13.4年 | 11.6年 | なし |
月給の中身
きまって支給する現金給与額は、毎月決まって払われる給与の合計で、基本給や毎月の手当のほか、残業代や深夜手当も含みます。このうち、残業代などを除いた部分が所定内給与額です。大型は所定内給与額が306.3千円、きまって支給する現金給与額が386.9千円で、差の80.6千円が、残業代など所定内給与以外の分にあたります。大型を除くは287.3千円と341.7千円で、差は54.4千円です。
つまり、トラック運転手の月給のうち、大型でおよそ2割は残業代などで支えられています。求人票の月給を見るときは、何時間分の残業代を含んだ金額なのかを必ず確かめてください。

男女別の年収
男女別に計算すると、大型は男性509.4万円、女性438.0万円、大型を除くは男性451.3万円、女性384.4万円です。女性の運転手は大型で1391十人、大型を除くで1860十人と、どちらも全体の数%です。女性は勤続年数が大型で8.1年、大型を除くで7.6年と男性より短く、賞与も大型で290.0千円、大型を除くで155.4千円と低めです。

| 区分 | 年収(計算) | きまって支給する現金給与額 | 年間賞与 | 平均年齢 | 勤続年数 | 月の超過時間 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 大型 男性 | 509.4万円 | 388.3千円 | 433.9千円 | 51.6歳 | 13.6年 | 34時間 |
| 大型 女性 | 438.0万円 | 340.8千円 | 290.0千円 | 47.3歳 | 8.1年 | 30時間 |
| 大型を除く 男性 | 451.3万円 | 343.2千円 | 394.9千円 | 50.4歳 | 11.8年 | 27時間 |
| 大型を除く 女性 | 384.4万円 | 307.4千円 | 155.4千円 | 47.6歳 | 7.6年 | 22時間 |
女性は男性より平均年齢が大型で4.3歳、大型を除くで2.8歳若く、勤続年数が短く、賞与が少なく、月の超過時間も短めです。
全産業と比べると、年収は低く、働く時間は長い
月の労働時間は全産業より35時間長い(大型)
1か月の総実労働時間は、大型が208時間(所定内175時間+超過33時間)、大型を除くが199時間(173時間+26時間)、全産業が173時間(162時間+11時間)です。大型と全産業の差35時間のうち、22時間は超過(残業など)の時間です。大型の超過33時間は、全産業の11時間の3倍にあたります。

12倍して1年に直すと、大型2,496時間、大型を除く2,388時間、全産業2,076時間です。大型は全産業より年420時間長く働いて、年収は38.3万円低いことになります。

年収の差の多くは賞与
年収を「月給×12」と「賞与」に分けると、差がどこから来ているかが分かります。月給×12は、大型が464.3万円、全産業が444.6万円で、大型のほうが高いのです。ところが賞与は、大型が429.6千円(43.0万円)、全産業が1009.6千円(101.0万円)で、全産業の半分以下しかありません。大型を除くの賞与は385.1千円(38.5万円)です。
トラック運転手の年収が全産業より低いのは、毎月の給料が低いからというより、賞与が少ないからです。そして大型の月給には、全産業より長い残業時間の分の支払いが含まれています。月給×12が全産業を上回っていても、それは長く働いた分だと考えるのが統計に沿った読み方です。

ほかの運転の仕事との比較
同じ令和7年の統計で、タクシー運転者の年収は450.8万円(計算)、自家用貨物自動車運転者は430.2万円(計算)です。タクシーの年収はタクシー運転手の年収の記事、賞与の違いはタクシー運転手の賞与の記事で詳しく書いています。タクシーや自家用の貨物の運転手と比べると、大型トラックの年収は高めです。
大型トラックの年収は会社の規模でどう違うか
大型は100〜999人の会社がいちばん高い
会社(企業)の規模別に年収を計算すると、大型は1,000人以上が543.9万円、100〜999人が559.0万円、10〜99人が467.5万円です。大型を除くは1,000人以上が535.3万円、100〜999人が443.5万円、10〜99人が410.0万円でした。
大型を除くは会社が大きいほど高くなっていますが、大型は100〜999人の会社が1,000人以上の会社を上回っています。「大きい会社ほど給料が高い」とは言い切れません。10〜99人の会社は、どちらの職種でもいちばん低くなっています。大型の10〜99人の会社で働く人は25711十人で、大型全体の半分以上を占めています。

| 規模 | 大型 年収 | 大型 賞与 | 大型 超過時間 | 大型を除く 年収 | 大型を除く 賞与 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1,000人以上 | 543.9万円 | 605.5千円 | 36時間 | 535.3万円 | 739.2千円 |
| 100〜999人 | 559.0万円 | 597.2千円 | 44時間 | 443.5万円 | 336.2千円 |
| 10〜99人 | 467.5万円 | 288.0千円 | 26時間 | 410.0万円 | 240.5千円 |
規模で違うのは賞与と残業時間
規模による差の中身を見ると、大きいのは賞与です。大型の賞与は、1,000人以上で605.5千円、100〜999人で597.2千円なのに対して、10〜99人では288.0千円です。月の超過時間は、100〜999人が44時間といちばん長く、10〜99人は26時間です。100〜999人の会社が1,000人以上の会社を上回っているのは、賞与がほぼ同じ(597.2千円と605.5千円)で、月の超過時間が44時間と長く、きまって支給する現金給与額が416.1千円と、1,000人以上の402.8千円より高いためです。

大型を除くは1,000人以上の会社が高い
大型を除くトラックでは、1,000人以上の会社が535.3万円と、ほかの規模より90万円以上高くなっています。1,000人以上の会社の賞与は739.2千円で、10〜99人の会社の240.5千円の3倍です。月の超過時間も1,000人以上が39時間、100〜999人が34時間、10〜99人が17時間と、会社が大きいほど長くなっています。1,000人以上の会社で働く大型を除くの運転手は平均47.1歳と、ほかの規模(51.0歳・51.5歳)より若いのも特徴です。
どちらの職種でも、会社の規模で大きく違うのは賞与と残業時間で、所定内給与額(大型は296.3千円・317.1千円・302.1千円)はそれほど変わりません。求人を比べるときは、基本の月給よりも、賞与の実績と残業時間の見込みを確かめるほうが、年収の差を読み取りやすくなります。
年齢別・経験年数別の年収
大型は50代前半、大型を除くは40代後半がいちばん高い
職種 第5表の年齢階級別の数字から年収を計算すると、大型は20〜24歳の446.3万円から上がり、30〜34歳で511.9万円、50〜54歳で531.6万円といちばん高くなります。大型を除くは20〜24歳の370.8万円から上がり、45〜49歳の489.4万円がいちばん高い年代です。
どちらも60歳を過ぎると下がり、60〜64歳で大型471.1万円・大型を除く390.8万円、65〜69歳で405.7万円・348.9万円です。大型の賞与も、55〜59歳の470.0千円から、60〜64歳は375.8千円、65〜69歳は286.4千円に下がっています。なお、19歳以下の大型は5十人しかおらず、数字は参考程度です。大型免許は原則21歳以上で取る免許だからです。

年齢別の年収(計算)の一覧です。括弧の中は労働者数(十人)です。
| 年齢 | 大型 | 大型を除く |
|---|---|---|
| 19歳以下 | 353.8万円(5) | 314.8万円(102) |
| 20〜24歳 | 446.3万円(387) | 370.8万円(696) |
| 25〜29歳 | 471.9万円(1411) | 426.9万円(1716) |
| 30〜34歳 | 511.9万円(1807) | 462.0万円(2416) |
| 35〜39歳 | 523.5万円(2614) | 481.7万円(3577) |
| 40〜44歳 | 527.1万円(4696) | 480.6万円(4495) |
| 45〜49歳 | 529.8万円(7168) | 489.4万円(6860) |
| 50〜54歳 | 531.6万円(10617) | 470.1万円(8657) |
| 55〜59歳 | 518.0万円(9168) | 448.0万円(8051) |
| 60〜64歳 | 471.1万円(5967) | 390.8万円(5348) |
| 65〜69歳 | 405.7万円(2532) | 348.9万円(2377) |
| 70歳以上 | 361.3万円(785) | 327.5万円(868) |
人数で見ると、大型は50〜54歳の10617十人がいちばん多く、45〜59歳の3つの年代で大型全体の半分を超えます。20代の大型の運転手は、20〜24歳と25〜29歳を合わせても1798十人です。大型は30代前半で500万円を超え、そこから50代後半までは510万円から530万円台でほぼ横ばいです。
30代後半から50代は残業も長い
大型の月の超過時間を年齢別に見ると、20〜24歳は26時間ですが、20歳以上では35〜39歳の40時間が最も長く、40代と50代前半も36〜37時間あります(19歳以下は46時間ですが、人数が5十人と少ない参考値です)。年収が高い年代と、残業が長い年代はほぼ重なっています。年齢とともに年収が上がる理由の一つは、残業時間の長さにあると読めます。

経験0年目は賞与がほとんど出ない
職種 第14表には、その仕事の経験年数別の所定内給与額と賞与が載っています。大型の所定内給与額は、経験0年で275.4千円、1〜4年で295.2千円、15年以上で316.9千円です。経験を積んでも、月の基本的な給料はゆるやかにしか上がりません。
大きく違うのは賞与です。大型の経験0年の賞与は45.7千円で、1〜4年の333.5千円、15年以上の491.1千円と比べるとほとんど出ていません。賞与は前の年1年間の支給額なので、入ったばかりの人は対象になる期間が短いことも理由の一つと考えられます。転職した最初の年は、月給×12に近い年収になると考えておくのが安全です。大型を除くでも、経験0年の賞与は110.2千円、15年以上は534.6千円でした。この表には残業代を含む月給が載っていないので、年収には直していません。
| 経験年数 | 大型 所定内給与額 | 大型 年間賞与 | 大型を除く 所定内給与額 | 大型を除く 年間賞与 |
|---|---|---|---|---|
| 0年 | 275.4千円 | 45.7千円 | 257.2千円 | 110.2千円 |
| 1〜4年 | 295.2千円 | 333.5千円 | 261.7千円 | 243.7千円 |
| 5〜9年 | 294.4千円 | 391.9千円 | 284.1千円 | 361.2千円 |
| 10〜14年 | 300.2千円 | 427.6千円 | 286.6千円 | 329.5千円 |
| 15年以上 | 316.9千円 | 491.1千円 | 306.6千円 | 534.6千円 |

給料の散らばり(真ん中の人はいくらか)
平均は、一部の高い人に引っぱられることがあります。職種 第17表には、所定内給与額(残業代などを除いた月の給料)を低い順に並べたときの境目の金額が載っています。大型の真ん中の人(中位数)は296.2千円で、平均の306.3千円より少し低い金額です。
大型の下位1割の境目は211.4千円、上位1割の境目は409.0千円です。大型を除くは、中位数277.1千円、下位1割203.6千円、上位1割384.9千円でした。散らばりの大きさを表す十分位分散係数は、どちらも0.33です。タクシー運転者は0.51なので、トラックはタクシーより、人による所定内給与の開きが小さいことが分かります。
4分の1ずつに分けた境目も見ておきます。大型は下から4分の1の境目が248.0千円、上から4分の1の境目が354.6千円です。つまり、大型の運転手の半分は、所定内給与額が248.0千円から354.6千円の間に入っています。大型を除くは234.4千円から327.4千円の間です。求人票の基本給と毎月の手当の合計がこの幅より低いなら、残業代や賞与を含めた条件をよく確かめたほうがよいでしょう。

都道府県別の年収
大型は兵庫・千葉が高く、沖縄が低い
都道府県別 第3表から47都道府県の年収を計算しました。大型の上位は、兵庫626.7万円、千葉591.2万円、石川568.2万円、新潟549.8万円、大阪541.8万円です。下位は、沖縄322.9万円、山形395.0万円、鹿児島404.5万円、島根405.9万円、岩手412.4万円でした。
兵庫の大型は、月の超過時間が66時間と全国平均の33時間の2倍あり、残業の長さが年収を押し上げていると考えられます。県によっては人数が少なく(島根の大型は77十人)、年ごとに数字が動きやすいので、順位よりも「同じ県の中でも会社によって大きく違う」と考えるのが安全です。

47都道府県の一覧です。単位は万円(計算)、括弧の中は労働者数(十人)です。
| 都道府県 | 大型 | 大型を除く |
|---|---|---|
| 北海道 | 419.8(2597) | 422.3(1765) |
| 青森 | 434.6(462) | 380.7(558) |
| 岩手 | 412.4(727) | 397.7(684) |
| 宮城 | 439.6(899) | 421.1(1124) |
| 秋田 | 429.8(654) | 357.5(220) |
| 山形 | 395.0(364) | 412.0(329) |
| 福島 | 454.8(1342) | 379.9(470) |
| 茨城 | 511.8(1118) | 400.6(1928) |
| 栃木 | 507.8(853) | 413.7(890) |
| 群馬 | 506.5(931) | 457.2(1019) |
| 埼玉 | 504.3(2670) | 500.0(4098) |
| 千葉 | 591.2(3303) | 447.9(1915) |
| 東京 | 521.7(1315) | 445.2(5408) |
| 神奈川 | 535.1(2849) | 524.4(2928) |
| 新潟 | 549.8(1462) | 369.5(672) |
| 富山 | 472.1(483) | 429.7(300) |
| 石川 | 568.2(1010) | 424.7(272) |
| 福井 | 503.1(249) | 505.9(184) |
| 山梨 | 494.3(188) | 459.1(337) |
| 長野 | 490.3(467) | 425.8(426) |
| 岐阜 | 485.7(652) | 454.0(455) |
| 静岡 | 516.2(1156) | 431.9(1537) |
| 愛知 | 524.8(5419) | 479.1(1722) |
| 三重 | 503.4(710) | 405.8(466) |
| 滋賀 | 526.5(443) | 488.2(237) |
| 京都 | 532.9(1073) | 446.3(901) |
| 大阪 | 541.8(1580) | 454.6(4485) |
| 兵庫 | 626.7(2058) | 510.6(862) |
| 奈良 | 509.2(225) | 473.5(364) |
| 和歌山 | 469.8(319) | 405.0(377) |
| 鳥取 | 476.2(150) | 440.1(114) |
| 島根 | 405.9(77) | 417.1(552) |
| 岡山 | 530.8(721) | 457.9(625) |
| 広島 | 540.3(1115) | 428.0(714) |
| 山口 | 522.4(642) | 449.2(440) |
| 徳島 | 483.8(344) | 434.2(255) |
| 香川 | 467.4(541) | 399.9(320) |
| 愛媛 | 450.9(600) | 430.3(471) |
| 高知 | 452.4(264) | 375.5(136) |
| 福岡 | 473.5(2298) | 464.1(2145) |
| 佐賀 | 450.1(177) | 400.9(321) |
| 長崎 | 428.4(377) | 394.2(262) |
| 熊本 | 461.5(705) | 449.8(427) |
| 大分 | 453.8(368) | 359.1(274) |
| 宮崎 | 459.2(489) | 374.6(356) |
| 鹿児島 | 404.5(271) | 479.6(530) |
| 沖縄 | 322.9(437) | 383.9(288) |
大都市の年収
大都市では、東京が大型521.7万円・大型を除く445.2万円、愛知が524.8万円・479.1万円、大阪が541.8万円・454.6万円です。北海道は大型419.8万円・大型を除く422.3万円でした。東京は大型を除くの運転手が5408十人と多く、大型(1315十人)の4倍以上います。東京で働くトラック運転手は、大型を除くトラックの運転手のほうがずっと多いことが分かります。

東京の数字は資料によって違う
東京のトラック運転手の年収は、東京ハイヤー・タクシー協会が職種ごとに比べた表にも載っていて、大型509.6万円、普通・小型438.1万円となっています。この記事の計算(大型521.7万円、大型を除く445.2万円)とは一致しません。男性だけで計算しても一致せず、差の理由は確認できませんでした。この記事では、都道府県別第3表の男女計の値から、全国と同じ式で計算した数字を使っています。

この5年の推移(2021〜2025年)
令和3年から令和7年までの職種 第1表(各年)で年収を計算すると、大型は2021年463.2万円、2022年477.4万円、2023年485.3万円、2024年491.9万円、2025年507.2万円と、毎年上がっています。5年で44.1万円の増加です。
大型を除くは、2021年430.6万円、2022年437.9万円、2023年437.8万円、2024年437.1万円、2025年448.6万円で、横ばいから少し上がった程度です。大型を除くは2023年に調査の人数が大きく増えて平均年齢も下がっており、年ごとの増減の理由は統計からは分かりません。2020年の表は e-Stat から Excel で取得できなかったので、2021年からにしています。
| 年 | 大型 | 大型を除く |
|---|---|---|
| 2021年(令和3年) | 463.2万円 | 430.6万円 |
| 2022年(令和4年) | 477.4万円 | 437.9万円 |
| 2023年(令和5年) | 485.3万円 | 437.8万円 |
| 2024年(令和6年) | 491.9万円 | 437.1万円 |
| 2025年(令和7年) | 507.2万円 | 448.6万円 |
2024年4月から残業時間の上限が始まったので、「給料が下がったのでは」と心配する人もいます。賃金構造基本統計調査の月給は、毎年6月分の給与です。上限が始まる前の2023年の大型の年収は485.3万円、始まった後の2024年は491.9万円、2025年は507.2万円で、平均では下がっていません。大型のきまって支給する現金給与額も、2023年の371.2千円から、2024年377.4千円、2025年386.9千円と上がっています。
月の労働時間も、大型は2024年が174時間+33時間、2025年が175時間+33時間で、超過時間は変わっていません。ただし、これは平均の話です。人によっては残業時間が減り、その分の残業代が減っている可能性があります。自分の給料がどう変わったかは、給与明細の残業時間と残業代で確かめてください。

長距離トラックの年収は統計にあるか
距離で分けた国の統計はない
「長距離トラックの年収」を知りたい人は多いのですが、長距離の運転手だけの年収を出した国の統計はありません。賃金構造基本統計調査は、トラックを「大型」と「大型を除く」で分けているだけで、走る距離や運行の形では分けていないからです。長距離の年収として具体的な金額を示しているページを見たら、何の数字なのかを確かめてください。
統計から言えるのは、ここまで見てきた事実だけです。大型は大型を除くより超過時間が長く(33時間と26時間)、残業代の分だけ月給が高くなりやすいこと。長距離の運行が多い大型の仕事は、この傾向が強くなりやすいこと。それ以上の金額は、会社の求人票で一つずつ確かめるしかありません。
長距離の運行には時間のルールの例外がある
長距離の運行については、改善基準告示に例外があります。厚生労働省のパンフレットでは、「長距離貨物運送」を「一の運行の走行距離が450km以上の貨物運送」としています。一の運行とは、事業場を出発してから帰ってくるまでのことです。
- 1日の拘束時間 → 通常は上限15時間。宿泊を伴う長距離貨物運送は、週2回まで16時間
- 休息期間 → 通常は継続11時間を基本、9時間が下限。宿泊を伴う長距離貨物運送は、週2回まで継続8時間
- 運行の後 → 休息期間を継続8時間にした場合、運行が終わった後に継続12時間以上の休息期間を与える

2024年4月から変わった時間のルール
時間外労働の上限は年960時間(労働基準法 附則140条)
働く人の時間外労働(残業)は、労働基準法36条で、限度時間が1か月45時間・1年360時間と決まっています(労働基準法 e-Gov)。トラックなど自動車の運転の業務は長く上限の対象外でしたが、労働基準法 附則140条により、2024年4月1日から上限が適用されました。厚生労働省のパンフレットは次のように説明しています。
臨時的にこれを超えて労働させる必要がある場合であっても、自動車運転の業務については、1年960時間以内としなければなりません(令和6年4月1日から)。
また、1か月60時間を超える時間外労働の割増賃金率は50%以上で、中小企業も2023年4月1日から対象になっています(厚生労働省)。36協定と残業の上限の仕組みは、タクシーの36協定と残業の上限の記事でも詳しく書いています。

改善基準告示(トラック)の改正の前と後
トラック運転手には、労働基準法とは別に、厚生労働省の「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)があります。トラックは第4条で、拘束時間(労働時間と休憩時間の合計)や休息期間の上限・下限を決めています。この告示も2024年4月1日に改正されました(厚生労働省 ポータルサイト・リーフレット)。
| 項目 | 2024年3月31日まで | 2024年4月1日から |
|---|---|---|
| 1年の拘束時間 | 3,516時間以内 | 原則3,300時間以内(労使協定で3,400時間以内) |
| 1か月の拘束時間 | 293時間以内(労使協定で年6か月まで320時間) | 原則284時間以内(労使協定で年6か月まで310時間) |
| 1日の拘束時間 | 13時間以内・最大16時間 | 13時間以内・上限15時間(14時間超は週2回までが目安) |
| 1日の休息期間 | 継続8時間以上 | 継続11時間以上を基本とし、9時間を下回らない |
| 運転時間 | 2日平均1日9時間・2週平均1週44時間 | 同じ |
| 連続運転時間 | 4時間以内 | 4時間以内(やむを得ない場合は4時間30分まで) |
1か月の拘束時間を310時間まで延ばせるのは、1年のうち6か月までで、1年の総拘束時間が3,400時間を超えない範囲です。284時間を超える月は連続3か月までとされ、1か月の時間外・休日労働が100時間未満となるよう努めることも求められています。

ここで気をつけたいのは、年3,300時間は「拘束時間」の上限で、年960時間は「時間外労働」の上限だという点です。拘束時間は休憩時間も含む時間で、時間外労働は法定労働時間を超えて働いた時間です。物差しが違うので、2つの数字を足したり引いたりして比べることはできません。
休息期間は継続11時間が基本
1日の休息期間は、勤務が終わってから次の勤務までの時間です。パンフレットの原文は「1日の休息期間は、勤務終了後、継続11時間以上与えるよう努めることを基本とし、継続9時間を下回ってはなりません。」です。業務の都合でまとめて取れない場合は、分割して取ることもでき、1回3時間以上で、2分割なら合計10時間以上、3分割なら合計12時間以上が必要です。

運転時間と連続運転
運転時間は、2日を平均して1日9時間以内、2週間を平均して1週44時間以内です。連続して運転できるのは4時間以内で、運転の中断は1回おおむね連続10分以上、合計30分以上が必要です。サービスエリアやパーキングエリアが混んでいて停められないなど、やむを得ない場合は4時間30分まで延ばせます。

2人乗務と隔日勤務
運転手が2人で1台に乗る場合、1日の拘束時間は20時間までです。車両内のベッドが長さ198cm以上・幅80cm以上などの条件を満たせば24時間、さらに8時間以上の仮眠を与えれば28時間まで延ばせます。
隔日勤務(1回の勤務が2日にまたがる勤務)の拘束時間は21時間までです。事業場内の仮眠施設で夜間4時間以上の仮眠を与える場合は、2週間に3回まで24時間(2週間で126時間まで)にできます。勤務が終わった後は、継続20時間以上の休息期間が必要です。休日労働は2週間に1回までです。

運送会社以外でトラックを運転する人も対象
改善基準告示は、運送会社の運転手だけのものではありません。厚生労働省のQ&Aでは、運送会社以外の会社でトラックを運転する人も、告示上はトラック運転者として扱われるとしています。自社便の運転手(統計上は自家用貨物自動車運転者)でも、同じ時間のルールが当てはまります。
統計から見える、年収が高くなりやすい条件
ここまでの数字を、年収が高くなりやすい条件としてまとめます。どれも平均の比較で、当てはまれば必ず年収が上がるという意味ではありません。
- 車の大きさ → 大型は507.2万円で、大型を除く448.6万円より58.6万円高い
- 会社の規模 → 大型は100〜999人の会社が559.0万円、大型を除くは1,000人以上の会社が535.3万円でいちばん高い。差の多くは賞与
- 年齢 → 大型は30代前半で500万円を超え、50〜54歳の531.6万円がいちばん高い
- 経験年数 → 大型の賞与は経験0年の45.7千円から、15年以上の491.1千円まで上がる
- 残業時間 → 規模別・年齢別では、年収が高いところは超過時間も長い傾向がある(大型の100〜999人の会社は月44時間)
最後の点は大事です。統計の上では、年収の高さの一部は長い残業時間の分です。2024年4月からは時間外労働に年960時間の上限があり、1か月の拘束時間も原則284時間までになりました。残業を増やして年収を上げる働き方には上限があるので、これから仕事を選ぶ人は、賞与の実績や所定内給与額のように、残業時間に左右されにくい部分を見ておくと、年収の見通しを立てやすくなります。
求人票の給与欄で確かめること
歩合給なら保障給の決め方を確かめる
トラック運転手の給料には、運んだ量や売上に応じた歩合給が入っていることがあります。厚生労働省の通達(基発1223第3号・令和4年12月23日)は、歩合給制度を採用している場合、労働時間に応じて、固定的給与と合わせて通常の賃金の6割以上の賃金が保障されるよう保障給を定めるものとしています。原文は「100分の60以上の金額をもって保障給として差し支えない」です。
同じ通達は、売上が上がるほど歩合の率が上がる累進歩合制度について、長時間労働やスピード違反を極端に誘発するおそれがあり、交通の安全を確保する必要から廃止すべきものとしています。歩合給の求人では、保障給がどう決まっているかを面接で確かめるとよいでしょう。

見るべき項目のチェックリスト
ここまでの統計と時間のルールを踏まえると、求人票では次の点を確かめると、年収の見込みを読み違えにくくなります。
- 月給のうち、所定内給与(基本給と毎月の手当)はいくらか
- 残業代は何時間分を見込んだ金額か
- 賞与の実績はあるか(大型の平均は年429.6千円、経験0年は45.7千円)
- 歩合給があるなら、保障給はどう決まっているか
- 1か月の拘束時間が284時間以内に収まる運行か
- 長距離なら、450km以上の運行が週に何回あるか
- 休息期間を継続11時間取れる勤務か

トラック運転手の年齢構成
トラック運転手は平均年齢が高い仕事です。統計の平均年齢は、大型51.5歳、大型を除く50.3歳で、全産業の44.4歳より6〜7歳上です。厚生労働省のポータルサイト(総務省「労働力調査」令和7年)によると、道路貨物運送業で働く人のうち45〜59歳が45.0%を占め、全産業の34.1%より多くなっています。一方で29歳以下は10.0%で、全産業の17.0%より少ない状態です。
5年の推移で見ても、大型の平均年齢は2021年の49.9歳から2025年の51.5歳へ上がっています。

パート・短時間で働く場合の時給
正社員ではなく短時間で働くトラック運転手の給料は、短時間労働者 職種 第1表に載っています。1時間当たりの所定内給与額は、大型1,652円、大型を除く1,470円です。タクシー運転者の1,462円より少し高い水準です。
短時間の大型の運転手は平均61.9歳、月の実労働日数は15.7日、1日の所定内実労働時間は6.4時間、年間賞与は90.7千円です。大型を除くは平均57.1歳、15.7日、6.2時間、年間賞与51.2千円でした。パートで働く場合の考え方は、タクシーのアルバイトの記事も参考になります。

よくある質問
トラック運転手の平均年収はいくらですか?
令和7年の賃金構造基本統計調査から計算すると、大型トラックの運転手が507.2万円、大型を除くトラックの運転手が448.6万円です。全産業は545.6万円です。いずれも「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で計算した値で、企業規模10人以上の事業所の平均です。
大型トラックの運転手の年収はいくらですか?
大型は507.2万円(計算)です。会社の規模別では100〜999人の会社が559.0万円といちばん高く、10〜99人の会社は467.5万円です。年齢別では50〜54歳の531.6万円がいちばん高くなっています。
長距離トラックの運転手の年収は分かりますか?
長距離の運転手だけの年収を出した国の統計はありません。賃金構造基本統計調査は距離で分けていないためです。長距離の運行(1回の運行が450km以上)には、週2回まで拘束時間16時間・休息期間8時間という時間のルールの例外があります。
2024年問題で給料は下がりましたか?
平均で見ると下がっていません。調査の月給は毎年6月分で、大型の年収(計算)は、上限が始まる前の2023年が485.3万円、始まった後の2024年が491.9万円、2025年が507.2万円です。ただ、2024年4月から時間外労働の上限(年960時間)ができたので、残業が減った人は残業代が減っている可能性があります。自分の給料は給与明細の残業時間と残業代で確かめてください。
トラック運転手の年収が全産業より低いのはなぜですか?
統計で見る限り、差の多くは賞与です。月給×12では大型464.3万円、全産業444.6万円で大型のほうが高いのですが、賞与は大型429.6千円、全産業1009.6千円です。大型の月給には、全産業より長い残業時間(大型は月33時間、全産業は11時間)の分の支払いが含まれています。
女性のトラック運転手の年収はいくらですか?
大型の女性は438.0万円、大型を除くの女性は384.4万円です(計算)。女性は男性より勤続年数が短く、賞与も少なめです。
まとめ
トラック運転手の年収は、令和7年の統計から計算すると、大型507.2万円、大型を除く448.6万円です。全産業の545.6万円より低く、その差の多くは賞与です。一方で、月の労働時間は大型208時間と全産業より35時間長く、月給には長い残業時間の分の支払いが含まれています。
大型は50代前半、100〜999人の会社、兵庫や千葉などで年収が高く、経験0年目は賞与がほとんど出ません。2024年4月からは時間外労働の上限(年960時間)と、改正された改善基準告示(1年3,300時間・1か月284時間の拘束時間、休息期間は継続11時間が基本)が適用されていますが、平均の年収は下がっていません。長距離の運転手だけの年収は統計にないので、求人票で、所定内給与・残業代の見込み時間・賞与の実績・運行の距離と回数を一つずつ確かめてください。

参考にした一次情報
- 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」令和7年(e-Stat ファイル一覧)
- 同 一般労働者(職種)第1表 職種(小分類)、性、企業規模別
- 同 (職種)第5表 職種(小分類)、年齢階級別
- 同 (職種)第14表 職種(小分類)、性、経験年数階級別
- 同 (職種)第17表 所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値
- 同 都道府県別第3表 都道府県、職種(特掲)、性別
- 同 一般労働者 産業大分類 第1表
- 同 短時間労働者 職種 第1表
- 同 令和3年(職種)第1表(令和4年〜令和6年も各年の同じ表を使用)
- 労働基準法(e-Gov 法令検索)36条・37条・附則140条
- 厚生労働省 自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト「トラック運転者の改善基準告示」
- 同ポータルサイト「トラック運転者の働き方」
- 厚生労働省「トラック運転者の労働時間等の改善基準のポイント」
- 厚生労働省 改善基準告示(トラック)の改正前後の比較リーフレット
- 厚生労働省 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(告示本文)
- 厚生労働省 通達 基発1223第3号(令和4年12月23日)
- 厚生労働省 改善基準告示(トラック)に関するQ&A
- 厚生労働省 月60時間を超える時間外労働の割増賃金率の引上げ
統計は毎年、新しい年の結果が公表されます。数字は2026年9月25日時点で確認できた令和7年の結果です。




