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腰痛の予防策は厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針及び解説」、件数は厚生労働省の業務上疾病発生状況等調査(令和7年)と労働災害統計、労災の基準と請求の手続きは厚生労働省のリーフレットの原文です。座席の合わせ方と車体を使ったストレッチは、厚生労働省のサイトに載っている中央労働災害防止協会の運送業務向けテキストによります。いずれも2026年9月25日に確認しています。この記事は医療の診断に代わるものではありません。痛みやしびれがあるときの判断は、医師に相談してください。
「乗務が終わると腰が重い」「クッションを替えれば楽になるのだろうか」「腰を痛めたら仕事を続けられるのか」。タクシーの仕事をしていると、腰の不安はいつも頭のどこかにあると思います。
結論から言うと、国はタクシーの運転を腰痛が起きやすい作業の一つとして名指ししています。厚生労働省の職場における腰痛予防対策指針は、バス・タクシーの運転で長い時間同じ姿勢のまま振動を受けると「腰部に過度の負担がかかり腰痛が発生しやすくなる」と書いています。
そのうえで指針がすすめるのは、クッション一つに頼ることではありません。座席の調整、休憩の取り方、休憩中のストレッチ、健康診断、会社の相談体制を組み合わせることです。クッションは、座席そのものを良くできないときの手段として書かれています。
この記事では、指針の原文、令和7年の国の統計、労災の基準を順に確かめます。最後に、以前この記事で商品をすすめていた部分をどう直したかも書いています。

国の指針はタクシーの運転を「腰痛が起きやすい作業」に挙げている
厚生労働省の腰痛予防対策指針は、職場の腰痛を防ぐために事業者が取り組むことをまとめた文書です。今の指針は平成25年に策定されました。法律そのものではなく、行政が事業者に向けて示した指針です。
指針は、まず職場全般の対策を示し、そのうえで「腰痛の発生が比較的多い」5つの作業について、別紙で個別の対策を示しています。5つの作業は次のとおりです。
- 重量物取扱い作業
- 立ち作業
- 座り作業
- 福祉・医療分野等における介護・看護作業
- 車両運転等の作業
タクシーの乗務は、5つめの「車両運転等の作業」にあたります。

指針の原文
別紙の「車両運転等の作業」は、こう書き出しています。
「車両系建設機械、フォークリフト、乗用型農業機械の操作・運転作業等によって粗大な振動にばく露し、又はトラック等の貨物自動車やバス・タクシー等の旅客自動車の運転作業等によって長時間の姿勢拘束下で振動にばく露すると、腰部に過度の負担がかかり腰痛が発生しやすくなる。」
タクシーについて言われている負担は2つに分けられます。1つは、長い時間同じ姿勢にしばられること。もう1つは、その姿勢のまま車の振動を受け続けることです。どちらも、座っているだけで休んでいるように見える仕事の中で起きている負担です。

指針でいう「腰痛」は足のしびれも含む
指針の解説は、腰痛の範囲を広くとっています。腰の痛みだけでなく、お尻から太ももの裏や外側、さらにひざを越えて、すねから足の甲や足の裏にかけて、痛み、しびれ、つっぱりが広がるものもあるとしています。そのため指針では、これらの部位の痛みやしびれも腰痛に含めて扱います。
乗務中に足がしびれることがあっても、腰とは別の話だと思い込まないほうがよい、ということです。原因が何かは医師が判断することですが、会社の健診や相談で伝えるときには、足の症状も一緒に伝えておくと話が通りやすくなります。

原因は1つではなく、7つの要因が重なる
指針の解説は、腰痛が起きる場面で「単独の要因だけが関与することは希」だとしています。動作、環境、本人の体、心理や職場の人間関係といった要因が、いくつも重なって起きるという考え方です。
車両運転等の作業については、次の7つの要因を把握するよう求めています。
| 要因 | 指針の解説に挙がっている中身 |
|---|---|
| 作業姿勢・動作 | 座ったままの体の前かがみ、ひねり、反り、不安定な姿勢、その頻度、同じ姿勢で続ける時間 |
| 振動ばく露及びばく露時間 | 座席の振動、総運転時間、一連続の作業時間、小休止・休息 |
| 座席及び操作装置等の配置 | 座面の角度、背もたれの角度、腰と背中の支え、座席の位置、運転席まわりの広さ、振動の減衰 |
| 荷物の積み卸し作業 | 重量物の取扱いの項を参照 |
| 作業場の環境 | 温度と湿度、照明、走行する路面の状態、休憩室 |
| 組織体制 | 職場の体制、夜勤・交替制勤務、休憩・仮眠、教育 |
| 心理・社会的要因 | 交通渋滞、顧客とのトラブル、時間の制約 |
タクシーの乗務に当てはめると、深夜まで続く勤務、客を探しながらの長い運転、渋滞や客とのやりとりの緊張まで、腰の負担に関わるものとして並んでいることになります。クッションが関わるのは、このうち座席と振動の一部です。


数字で見る仕事の腰痛(令和7年)
腰痛がどのくらい起きているかは、厚生労働省の業務上疾病発生状況等調査で分かります。仕事が原因の病気のうち、休業4日以上のものを業種別、病気の種類別に数えた統計です。令和7年の分は、令和7年中に起きて令和8年4月7日までに把握したものです。
仕事の病気の半分以上が腰痛
令和7年の業務上疾病は、全業種で17,047件でした。このうち新型コロナのり患によるものを除くと12,122件です。腰痛は、けがなどがきっかけの「災害性腰痛」が6,613件、負傷によらない業務上の腰痛が51件で、合わせて6,664件でした。
新型コロナを除いた12,122件に対して、腰痛は55.0%にあたります。新型コロナを含めた17,047件に対しても39.1%です。仕事が原因で休む病気のうち、腰痛がいちばん大きな割合を占めているということです。
腰痛6,664件のうち6,613件、つまり99.2%は災害性腰痛に分類されています。負傷によらない業務上の腰痛として数えられているのは、51件です。

運輸交通業でも腰痛が半分を超える
同じ統計の「運輸交通業」を見ると、業務上疾病は1,474件、新型コロナを除くと1,408件でした。このうち腰痛は災害性783件、負傷によらないもの7件で、合わせて790件。新型コロナを除いた運輸交通業の業務上疾病の56.1%が腰痛です。全業種の腰痛6,664件のうち、運輸交通業は11.9%を占めます。
注意したいのは、運輸交通業がバスやトラックなども含む区分だということです。この表からは、タクシーだけの腰痛の件数は分かりません。

ハイヤー・タクシー業の死傷者の内訳
タクシーに絞った数字としては、労働災害統計の業種別の死傷者があります。令和7年のハイヤー・タクシー業の死傷者(休業4日以上と死亡)は1,343人でした。事故の型別には、交通事故(道路)545人、転倒337人、動作の反動・無理な動作162人などがあります(令和7年 労働災害発生状況)。
「動作の反動・無理な動作」は、全体の12.1%にあたります。ただしこれは事故の型の分類で、腰痛の人数ではありません。体をひねったり無理な姿勢で物を持ったりしたときのけがに近い分類として、参考に見ておく数字です。

発生率の数字はトラックのもの
厚生労働省の腰痛予防対策のページは、腰痛の発生率(死傷年千人率)について、陸上貨物運送事業が0.41、保健衛生業が0.25で、全業種平均の0.1を大きく上回ると書いています。陸上貨物運送事業はトラックの業界で、タクシーの発生率ではありません。タクシーの腰痛の発生率を示す公的な数字は、今回確かめた範囲では見つかりませんでした。
指針が平成25年に今の形になったときにも、厚生労働省は陸上貨物運送事業で多い「重量物取扱い作業」と「車両運転等の作業」の対策を示したと説明しています(陸上貨物運送事業における腰痛の予防)。運転の腰痛の対策は、トラックと同じ別紙の中で示されているということです。
指針が示す対策1 座席の調整とクッションの位置づけ
ここからは、指針が車両運転等の作業について示している対策を見ていきます。最初は座席です。
指針は、運転座席について、座面や背もたれの角度を調整できること、腰と背中を安定して支えること、運転に伴う振動をよく減らすことを挙げ、そうした座席に改善することが「望ましい」としています。解説は、運転手の体格がそれぞれ違うので、角度を調整できることが重要だと書いています。
次に、運転を始める前に、座面の角度、背もたれの角度、座席の位置などを適正に調整させることも重要だとしています。乗る車が日によって変わるタクシーでは、乗務の最初の数分で自分に合わせて座席を直すことが、指針の言う調整にあたります。
チェックリストの例に挙がる座り方
指針の参考資料には、運転作業のアクション・チェックリストの例が付いています。その最初の項目は、運転座席で運転者が安定した姿勢で安全に運転できるようにすること。評価する観点の例として、深く腰掛けること、座面と背もたれの位置と角度を調整できること、ペダルをゆったり踏み込めることが挙がっています。
乗務の前に確かめるなら、この3つが目安になります。お尻を座面の奥まで入れて座れているか、背もたれの角度で上体が前に出すぎていないか、ペダルを踏むときに足が伸びきったり窮屈になったりしていないか。車が替わるたびに見直せる点です。

座席の合わせ方を国の資料で確かめる
厚生労働省のリーフレット「重量物取扱いや運転業務による腰痛を予防しましょう」は、運転する場合の座席について「座面・背もたれ角度、腰と背中の支持が適当なものとする」と書いています。では、どう合わせれば「適当」なのか。そこを図で示しているのが、厚生労働省のサイトに載っている中央労働災害防止協会の運送業務で働く人のための腰痛予防のポイントとエクササイズ(平成22年、厚生労働省の委託で作成)です。
このテキストは、運転の前に座面の角度と背もたれの角度を腰の負担の少ない状態に調節し、腰と背中の支えが適切かを点検するよう書いたうえで、座り方の図に次の3つを添えています。
- 座席は倒し過ぎず、また後ろに引き過ぎないようにします
- 背もたれに背中をフィットさせます
- 腕と足は伸ばし過ぎないようにします
背もたれの角度についても図があります。背もたれが90度のときより95度のときのほうが、腰の骨の間にある椎間板にかかる圧力は小さくなる。さらに、座ったときにできる腰と座席のすき間にクッション等を入れると、どの角度でも、入れない場合より圧力は小さくなる、という内容です。テキストは「座席の背もたれを有効活用し、体重をうまくあずけることにより腰部の負担を減らすことができます」とまとめています。
ここから読み取れるのは、背もたれを少しだけ倒して体重をあずけ、腰のすき間を埋めるという合わせ方です。一方で「倒し過ぎず」とも書かれています。何度が最適という数字はテキストにはなく、95度は90度と比べた図の中の数字です。ハンドルとペダルに無理なく手足が届く範囲で合わせることになります。

クッションは「座席を直せないとき」の手段
クッションについて、指針はこう書いています。
「振動減衰に優れた運転座席への改善やこうした構造を有する車両の採用ができない場合には、クッション等を用いて振動の軽減に努めること。」
つまり、順番としては、座席そのものを良くすることが先で、それができないときにクッションなどで振動を減らす、という位置づけです。指針の参考資料のチェックリストの例にも、「運転者の体格、姿勢に適合するクッションなど振動減衰に資する補助具を適切に使用する」とあります。体格と姿勢に合うものを、という条件がついています。
どのクッションが良いかについて、指針は商品を挙げていません。この記事でも特定の商品はすすめません。使うのであれば、自分の体格と姿勢に合っているか、座席の調整をしたうえで使っているかを確かめるのが、指針に沿った使い方です。
中央労働災害防止協会のテキストの図では、クッション等は腰と座席のすき間に入れるものとして描かれています。

腰部保護ベルトは全員が一律に使うものではない
クッションと並んでよく話題になるのが、腰に巻くベルトです。指針は本文で次のように書いています。
「腰部保護ベルトは、個人により効果が異なるため、一律に使用するのではなく、個人毎に効果を確認してから使用の適否を判断すること。」
解説はその理由として、腹圧を上げて体を支える効果については見解が分かれていること、腰痛があるときに着けると外したあとに腰痛が強まることもあることを挙げています。また、幅の広い治療用コルセットを女性が使うと骨盤底への負担が増す場合があるとされ、必要に応じて産業医、整形外科医、産婦人科医に相談するのが適当だとしています。
つまり、ベルトは「巻けば防げる」ものとしては書かれていません。使うかどうかは、自分に効果があるかを確かめ、医師にも相談して決めるものという扱いです。この記事でも特定の商品はすすめません。

指針が示す対策2 運転時間の管理と休憩の取り方
2つめの対策は時間の管理です。指針は次のように書いています。
「総走行距離や一連続運転時間等の時間管理を適切に行い、適宜、小休止・休息を取らせるようにすること。小休止・休息の際は車両から降りてストレッチング等を行い、筋疲労からの回復を十分図ること。」
ポイントは、休むときに車から降りることです。運転席に座ったまま休むと、姿勢は運転中と大きく変わりません。指針は、降りて体を伸ばすことで筋肉の疲れからの回復を図るよう求めています。
指針はさらに、運転が深夜に及ぶときは仮眠の確保にも配慮が必要だとし、仮眠は「腰痛予防だけでなく、安全運転という観点からも極めて重要である」と書いています。夜をまたぐ隔日勤務の多いタクシーでは、そのまま当てはまる部分です。
夜の勤務の量についても、指針の解説は触れています。夜勤や交代勤務、不規則な勤務での作業量は、ふだんの日勤の作業量を下回るように基準を決めるなどの配慮が必要だとし、「長時間の夜勤は疲労の回復を阻害し、腰痛の発生リスクを高めることになる」と書いています。腰痛のある人については、休憩中に横になって安静を保てる休憩設備を設けるよう努めることも求めています。

タクシーには連続運転時間の上限がない
指針の解説は、連続運転時間について「4時間を超えないよう定めている」という改善基準を紹介しています。ただしこれは平成12年当時の改善基準の記述です。
いまのルールでは、バスの運転者には連続運転時間を4時間以内とする決まりがあります。一方、ハイヤー・タクシー運転者の改善基準告示には、連続運転時間の定めがありません。タクシーについて2024年4月1日から決まっているのは、拘束時間や休息期間などです。隔日勤務の拘束時間は2暦日で22時間以内、かつ2回の平均で21時間以内。勤務のあとの休息は継続24時間を基本とし、22時間を下回らないこととされています。
連続運転の上限がない分、どこでどのくらい休むかは、会社の決まりと自分の判断にかかる部分があります。指針の「適宜、小休止・休息」を、自分の乗務の流れの中にどう入れるかを考えておくことが大切です。隔日勤務の1日の流れや休憩の実際はタクシー運転手の生活にまとめています。

荷物を持つ前にも一息入れる
指針は、長い時間運転したあとに重い物を扱う場合は、小休止やストレッチをしてから作業するよう求めています。これはトラックの荷役を念頭に置いた書き方で、タクシーのトランクは名指しされていません。ただ、長く座ったあとに乗客のスーツケースを持ち上げる場面には、同じ考え方を当てはめて考えることができます。
指針の考え方に沿えば、長く座ったあとは、いったん車を降りて体を伸ばしてから荷物を持つことになります。
理由の一つとして、厚生労働省の腰痛予防対策講習会テキストは、長い時間座って全身に振動を受けたあとは、立ったときのバランスが悪くなり、歩くときにつま先が十分に上がらなくなると説明しています。転びやすい状態になっているため、「直ちに荷役作業を行わず少なくとも数分間は立った姿勢で腰を伸ばすことが重要」としています。車を降りてすぐ重い荷物に手をかけないことは、腰だけでなく転倒を防ぐうえでも意味があるということです。
寒さも腰痛の要因
指針は「寒冷ばく露は腰痛を悪化させ、又は発生させやすくする」として、冬の屋外のような寒い場所で作業するときは、保温のための服装や暖房に配慮するよう求めています。解説は、休憩室などに暖をとれる設備を設けることが望ましいとしています。冬に休憩で車を降りたり、トランクの荷物を出し入れしたりするときに体を冷やさない服装にしておくことが、指針の言う保温にあたります。
服装についても、指針は車両運転等の作業に従事する際は、動きやすい作業服や滑りにくい靴を着用させることとしています。
指針が示す対策3 ストレッチのやり方
指針の解説は、腰痛予防のための体操は「ストレッチング(ストレッチ、ストレッチ体操)を主体とするものが望ましく」としています。全身運動や筋力を強くする運動は、腰痛などの健康状態を考えて、無理のない範囲で行うとよいとされています。
指針が挙げている、ゆっくり筋肉を伸ばす静的ストレッチングのポイントは次の7つです。
- 息を止めずに、ゆっくり吐きながら伸ばしていく
- 反動やはずみはつけない
- 伸ばす筋肉を意識する
- 張りを感じるが、痛みのない程度まで伸ばす
- 20秒から30秒伸ばし続ける
- 筋肉を戻すときは、ゆっくりとじわじわ戻る
- 1回のストレッチングで、1回から3回ほど伸ばす
床に横になることに抵抗がある場合は、机や椅子などを使って工夫するよう書かれています。指針には車両運転向けのストレッチの図も付いていますが、今回取得した資料の文字情報には中身が含まれていませんでした。そこで、車を使ったやり方は、次に紹介する中央労働災害防止協会のテキストで確かめます。
そのテキストは、指針と同じ7つのポイントに加えて、「心地よい痛みであれば可」「まずは30秒から始める」「週に2〜3回行う」と補っています。
いつ伸ばすか
指針の解説は、ストレッチを主体とした体操を行う時期として、作業を始める前、作業中、作業が終わったあとを挙げ、疲れのたまり具合に応じて行えるようにすることで本来の効果が得られるとしています。
中央労働災害防止協会のテキストは、もう少しくだけた言い方をしています。筋肉の張りやこりを感じたとき、感じていなくても休憩時間や作業の合間に、つまり「できるときに行う」こと。張りやこりは週末や月末にまとめてではなく、その日のうちに解消する「当日決算主義」でいくこと。自宅でするなら、入浴後など体が温まっているときや、寝る前がよいとしています。
車体を使ったストレッチ
同じテキストには、屋外で車体や樹木を補助に使うストレッチが図で載っています。どれも20〜30秒姿勢を保ち、左右それぞれ1〜3回伸ばします。
| 伸ばす場所 | テキストの図のやり方 |
|---|---|
| 太ももの前側 | 車体に片手をつき、もう一方の手で片足の足首を後ろで持つ |
| ふくらはぎ | 車体に両手をついて押し、後ろの脚を伸ばす |
| 太ももの外側、お尻、おなか | 車体に背を向けて立ち、上体を車体に向けてひねる |
| 上半身 | 車体に両手をつき、上体を前に倒す |
テキストには、トラックの乗車ステップや後ろのバンパーに足をのせて、太ももの後ろ側や体の横を伸ばすやり方も載っています。車高の低い乗用車にはそのまま当てはまらないため、ここでは除いています。
大切なのは、どこで行うかです。テキストは「事業場の敷地やトラックステーションで実施し、実施前に安全の確認を行いましょう」としたうえで、「公共物(ガードレール、標識等)をストレッチングの補助道具として利用することは控えましょう」と書いています。タクシーに置きかえれば、営業所の敷地や、安全に停められる休憩場所で車を降りて行うことになります。道路わきのガードレールに足をかけるのは、テキストが控えるよう書いているやり方です。
屋内で行う場合も、キャスター付きの椅子や座面が回る椅子は転ぶ危険があるので使わないよう書かれています。

痛みがあるときは医師と相談
指針は、急性期の腰痛で痛みがある場合や、回復期で痛みが残る場合には、「ストレッチングを実施するかどうかは医師と相談する」としています。中央労働災害防止協会のテキストも、急性期の痛みでは伸ばすのを控え、いずれの場合も医師と相談するよう書いています。痛めた直後に自己流で伸ばすのではなく、まず医師の判断を聞くということです。

指針が示す対策4 健康診断と会社の体制
腰痛の健康診断の対象と中身
指針は、腰に著しい負担のかかる作業に常時従事する人に対して、その作業に配置するときと、その後6月以内ごとに1回、医師による腰痛の健康診断を行うよう求めています。
対象の目安について、解説は重量物取扱い作業や介護・看護作業のほか、「これらに準じて腰痛の予防・管理等が必要とされる作業で、例えば、腰痛が発生し、又は腰痛の愁訴者が見られる等の作業に常時従事する労働者」を挙げています。タクシーの運転は名前が挙がっていませんが、職場で腰痛が出ているかどうかによっては、準じる作業として扱われることもありうる書き方です。自分の職場で対象にしているかどうかは、会社に確かめてください。
健診の中身は、配置するときが5項目、定期が2項目です。
| 時期 | 指針に挙がっている項目 |
|---|---|
| 配置するとき | 既往歴と業務歴の調査、自覚症状の有無の検査、脊柱の検査、神経学的検査、脊柱機能検査(腹筋力や背筋力などのテスト) |
| 定期(6月以内ごとに1回) | 既往歴(腰痛に関する病歴とその経過)と業務歴の調査、自覚症状(腰痛、下肢痛、下肢筋力減退、知覚障害等)の有無の検査。医師が必要と認めた人は検査を追加 |
解説は、健診の結果、異常が見つかった場合は、産業医等の意見に基づいて、必要な治療や運動療法の指導などの措置を講じなければならないとしています。
一般の健康診断でも腰の症状は伝えられる
腰痛の健診とは別に、会社には労働安全衛生規則で一般の健康診断が義務づけられています。常時使用する労働者には1年以内ごとに1回(44条)。深夜業を含む業務に常時従事する人は、6月以内ごとに1回の健康診断の対象になります(45条)。自分が当たるかは会社に確かめてください。
一般の健康診断の項目にも、「既往歴及び業務歴の調査」と「自覚症状及び他覚症状の有無の検査」があります。腰痛の健診の対象でなくても、この問診で腰や足の症状を伝えることはできます。
日々の点呼も伝える場です。指針の参考資料のチェックリストの例には、運行管理者等が作業前後の点呼の機会を使って、作業者の腰痛の状態や健康状態を把握し、必要な指示を与えることが挙がっています。
健診の結果に応じた措置として、指針は、睡眠の改善や保温、運動習慣、禁煙、ストレスとの付き合い方など、日常生活での腰痛予防の助言も重要だとしています。


生活習慣も指針の対象
指針は、腰痛を防ぐための健康の保持増進として、睡眠、禁煙、運動習慣、バランスのとれた食事、休日の過ごし方について、産業医などによる保健指導を行うことが望ましいとしています。
解説はその中身を具体的に書いています。十分な睡眠、入浴などによる保温、自宅でのストレッチは、全身と腰の筋肉の疲れの回復に有効であること。喫煙は末梢の血管を縮め、特に腰の椎間板の代謝を下げること。負担にならない程度の全身運動が望ましいこと。厚生労働省の腰痛予防対策のページも、これらに休日を利用した疲労回復や気分転換を加えて「有効」と書いています。隔日勤務のタクシーに当てはめれば、乗務中の対策に加えて、明け番と公休の過ごし方も腰痛予防の話に入るということです。
教育、相談窓口、職場復帰
指針は、車両運転作業に従事する人に、配置するときとその後必要に応じて、腰痛予防の教育を行うよう求めています。また、上司や同僚の支援や相談窓口をつくるなど、組織的な対策を整えることとしています。
腰痛で休んだあとの職場復帰について、指針は「腰痛は再発する可能性が高い」として、事業者は産業医などの意見を十分に尊重するよう書いています。復帰の時期や、復帰後の乗務の仕方は、自分だけで決めずに会社と相談することになります。
指針の運転作業チェックリスト
指針の参考資料には、運転作業のアクション・チェックリストの例があります。「できるだけ、車両ごとにチェックする」と注意書きがあり、車ごとの座席の状態まで見ることを想定しています。乗務員に関わる主な項目は次のとおりです。
- 運転者が安定した姿勢で運転できる座席(深く腰掛ける、座面と背もたれの位置と角度を調整できる、ペダルをゆったり踏み込める)
- 運転者の体格、姿勢に合うクッションなど振動を減らす補助具
- 1日の運転時間と連続運転時間の上限
- 適宜の小休止とストレッチング
- 点呼の機会に腰痛の状態や健康状態を把握する
指針は、対策を実施したあとも定期的に見直し、「腰痛等の発生報告も欠かすことなく行うこと」としています。腰が痛くなったことを会社に報告するのは、職場の対策を見直す材料にもなるということです。

指針は事業者に向けた文書なので、乗務員の側から見ると「会社に求められていること」と「自分でできること」に分けて読むと分かりやすくなります。
| 会社(事業者)に求められていること | 乗務員が自分でできること |
|---|---|
| 座席の改善(望ましいとされる) | 乗務の前に座面・背もたれ・座席の位置を調整する |
| 運転時間の管理と休憩の確保 | 休憩では車から降りて体を伸ばす |
| 深夜の乗務での仮眠の確保への配慮 | 仮眠の時間を取る |
| 腰痛予防の教育 | 教わったストレッチを休憩中に行う |
| 健康診断と結果に応じた措置 | 点呼や健診で腰と足の症状を伝える |
| 相談窓口などの体制づくり | 痛みが出たら早めに相談する |
会社が指針のどこまでを実際に取り入れているかは、会社ごとに違います。入社を考えている段階なら、車両の座席や休憩の取り方、腰を痛めたときの相談先を面接で聞いておくと、入ってからの差が分かります。タクシーの仕事全体の流れはタクシー運転手の仕事内容で確かめられます。

腰を痛めたら労災になるか
仕事で腰を痛めたときに気になるのが、労災保険の対象になるかどうかです。労働基準法施行規則の別表第1の2は、業務上の病気の一つとして「腰部に過度の負担のかかる業務による腰痛」を挙げています。
厚生労働省のリーフレット「腰痛の労災認定」は、腰痛を「災害性の原因による腰痛」と「災害性の原因によらない腰痛」に分けて認定要件を定めています。どちらも、医師により療養の必要があると認められたものに限ります。
- 災害性の原因による腰痛 → 仕事中の突発的な出来事で、急に強い力が腰にかかって起きたもの。持ち上げる荷物が予想より重かったり軽かったりした場合や、不適当な姿勢で重い物を持ち上げた場合など
- 災害性の原因によらない腰痛 → 腰に過度の負担がかかる仕事を続けて起きたもの。筋肉などの疲労による腰痛の例として「長時間立ち上がることができず、同一の姿勢を持続して行う業務【例】長距離トラックの運転業務 など」が挙がっている(約3か月以上従事した場合)
いわゆるぎっくり腰は、日常的な動作の中で起きるものなので、仕事中に起きても、ただちに労災の対象とはならないとされています。ただし、発症したときの動作や姿勢の異常性などから、腰に強い力がかかった場合には、対象として認められることがあります。
骨の変化による腰痛は、約10年以上の従事が目安で、通常の加齢による変化を明らかに超える場合に限られます。椎間板ヘルニアなどの既往症がある人が仕事で再発したり重くなったりした場合は、もとの状態に戻すための治療に限って対象になります。
タクシーの場合
タクシーの運転は、リーフレットの例に名前が挙がっていません。認められるかどうかは、勤務の内容と医師の診断をもとに個別に判断されます。
会社が事業主の証明をしないときでも、請求はできます。リーフレットは「会社が事業主証明を拒否するなど、事業主証明が得られない場合であっても労災請求はできます」と書いています。タクシーの労災全般はタクシー運転手の労災で詳しく書いています。
請求の手続き
労災の給付は、自分で請求書を出して受けるものです。腰痛で使うことが多いのは、治療の給付と、休んだ間の給付です。書類の名前は厚生労働省の療養(補償)等給付の請求手続と休業(補償)等給付の請求手続によります。
| 給付 | 書類(仕事が原因の場合) | 出し方 |
|---|---|---|
| 労災指定の医療機関で治療を受ける | 様式第5号 | その医療機関を通して労働基準監督署長へ |
| 指定以外で治療を受け、費用を立て替えた | 様式第7号 | 労働基準監督署長へ |
| 仕事を休んだ間の給付 | 様式第8号 | 労働基準監督署長へ。長く休むときは1か月ごとの請求が一般的 |
休んだ間の給付は、仕事が原因の療養のため、働くことができず、賃金を受けていない、という3つの要件を満たすと、休業の4日目から出ます。額は給付基礎日額の60%に、休業特別支給金の20%を合わせた80%です。最初の3日間は待期期間で、仕事が原因の場合は会社が労働基準法に基づいて平均賃金の60%を補償します。
期限もあります。休業の給付は、休んだ日ごとにその翌日から2年、立て替えた治療費は費用の支出が確定した日の翌日から2年で、時効により請求できなくなります。請求書には会社が証明する欄がありますが、前に書いたとおり、会社が証明をしなくても請求はできます。



腰が痛いときの相談先
腰の痛みやしびれがどのような状態かを判断するのは医師です。この記事では、受診すべき症状の一覧は作りません。指針とリーフレットから分かる相談先を並べます。
| 場面 | 相談先 | 根拠 |
|---|---|---|
| 乗務の前後 | 点呼で腰の状態を伝える | 指針のチェックリストの例 |
| 職場で | 産業医、上司、会社の相談窓口 | 指針の健康管理と労働衛生教育 |
| 診断と治療 | 医療機関の医師 | 労災の対象は医師が療養の必要を認めたもの |
| 労災の相談 | 労働基準監督署、労災保険相談ダイヤル 0570-006031(平日8:30〜17:15) | リーフレット「腰痛の労災認定」 |
痛みがあるときのストレッチも、指針は医師と相談するよう書いています。我慢して乗務を続けるより、早めに伝えておくほうが、会社も乗務の組み方を考えやすくなります。

筆者が腰痛に悩んだときのこと(2019年ごろ)
ここからは、以前この記事を書いた筆者の経験です。2019年ごろの一人の体験で、何かの効果を示すものではありません。
筆者は乗務を始めて1年半ほどで、腰痛に悩むようになりました。前の仕事も座りっぱなしの仕事でした。
最初はクッションを試しました。ビーズクッションは、1時間ほど座ると背中やお尻が暑くなり、使うのをやめました。そのあと、通気性のよい洗えるメッシュのクッションを半年ほど使い、テレビ通販で見たゲル素材のクッションも使っていました。
腰痛がひどくなった時期には、週2回ほどのペースで2か月ほどマッサージに通いましたが、数か月たつと痛みがまた出てきました。
振り返って気づいたのは、クッション以外のことでした。釣銭を返すとき、いつも左にだけ体をひねっていたこと。乗務を始めてから15キロ近く太り、その後に腰痛がひどくなったこと。当時はジムに通うことを決めました。
いま指針を読み直すと、同じ向きに体をひねる動作は「作業姿勢・動作」の要因に、体重や生活習慣は健康管理の話に当たります。クッションだけを替えても、ほかの要因はそのまま残っていた、ということだったのだと思います。

この記事で訂正したこと
この記事は2019年に「腰痛に悩んでいるタクシー運転手にオススメのクッション」として公開したものを、2026年9月24日に書き直し、2026年9月25日に座席の合わせ方、腰部保護ベルト、車体を使ったストレッチ、健康診断、労災の請求の手続きを補強しました。以前の版には、特定の商品をすすめる記述や、根拠を示せない記述がありました。主なものを並べます。
| 以前の版の記述 | いまの記述 |
|---|---|
| 特定のクッションを「一択」とすすめ、商品3つと買い物のリンクを載せていた | 商品の推奨とリンクは削除。指針はクッションを、座席を改善できないときに振動を減らす手段として書いている |
| 腰やその周りの血行不良で腰痛が起こる | 指針は、原因は1つではなく、動作・環境・本人の体・心理や職場の要因が重なるとしている |
| クッションを変えるだけで長く座っても痛くなりにくい | 効果は言い切れない。指針は座席の調整、時間の管理、休憩中のストレッチ、健康管理を組み合わせるとしている |
| 適度な運動が腰痛対策として一番効果的 | 指針はストレッチ中心の体操を望ましいとし、全身運動や筋力の運動は無理のない範囲で |
| 何十時間も同じ体勢で座っている | 隔日勤務の拘束時間は2暦日22時間(2回の平均で21時間)までと決まっている |
| 商品説明から写した、坐骨神経痛や痔などへの効果 | 根拠を示せないため削除 |
| マッサージで骨格が矯正される、体の骨が曲がっている | 根拠を示せないため削除。筆者がマッサージに通った経験だけを残した |
| 統計、労災、相談先の記載がなかった | 令和7年の業務上疾病の統計、労災の2つの区分、請求の書類、相談ダイヤルを追加 |
| 休憩中のストレッチは「車体や近くの手すり」を使う(2026年9月24日の版) | 中央労働災害防止協会のテキストは公共物(ガードレール、標識等)を使うのを控えるとしているため、営業所の敷地など安全な場所で車体を使う形に直した |

よくある質問
タクシー運転手は腰痛になりやすいのですか
厚生労働省の腰痛予防対策指針は、バス・タクシーの運転で長い時間同じ姿勢のまま振動を受けると、腰に過度の負担がかかり腰痛が発生しやすくなると書いています。ただし、タクシーだけの腰痛の件数や発生率は、国の統計では分かりません。運輸交通業全体では、令和7年の業務上疾病(新型コロナを除く)の56.1%が腰痛でした。
腰痛対策のクッションは効きますか
効果を言い切ることはできません。指針は、振動をよく減らす座席に改善できないときに、クッション等で振動の軽減に努めるとしています。使うなら、自分の体格と姿勢に合っているか、座席の調整をしたうえで使っているかを確かめてください。
乗務中にできる腰痛予防はありますか
指針に沿うと、乗る前に座面・背もたれの角度と座席の位置を調整すること、適宜休憩を取り、休憩では車から降りてストレッチをすることが挙がっています。ストレッチは反動をつけず、20秒から30秒伸ばし続けるのがポイントです。痛みがあるときに行うかどうかは医師と相談します。
タクシーの連続運転は何時間までですか
タクシーの改善基準告示には、連続運転時間の定めがありません。決まっているのは拘束時間と休息期間で、隔日勤務の拘束は2暦日22時間以内です。バスは連続運転4時間以内の決まりがあります。
仕事で腰を痛めたら労災になりますか
なる場合があります。腰痛は「災害性の原因による腰痛」と「災害性の原因によらない腰痛」に分けて判断され、どちらも医師が療養の必要を認めたものが対象です。タクシーの運転はリーフレットの例に名前がなく、勤務の内容と医師の診断をもとに個別に判断されます。
ぎっくり腰は労災になりますか
リーフレットでは、ぎっくり腰は日常的な動作の中で起きるので、仕事中に起きてもただちに労災の対象とはならないとされています。発症したときの動作や姿勢の異常性などから、腰に強い力がかかった場合は、対象として認められることがあります。
腰痛の健康診断は受けられますか
指針の腰痛の健康診断は、重量物取扱い作業や介護・看護作業など、腰に著しい負担のかかる作業と、これらに準じる作業に常時従事する人が対象です。タクシーの運転は名前が挙がっていないので、職場で対象にしているかは会社に確かめてください。一般の健康診断の問診や点呼でも、腰や足の症状を伝えることはできます。
座席はどう合わせればよいですか
中央労働災害防止協会のテキストは、座席を倒し過ぎず後ろに引き過ぎない、背もたれに背中をフィットさせる、腕と足を伸ばし過ぎない、の3つを挙げています。背もたれは90度より95度のほうが椎間板の圧力が小さく、腰と座席のすき間をクッション等で埋めるとさらに小さくなるという図もあります。
腰部保護ベルトは使ったほうがよいですか
指針は、効果が人によって違うため一律には使わず、一人ひとり効果を確かめてから使うかどうか判断するとしています。外したあとに腰痛が強まることもあるとされ、必要に応じて産業医や整形外科医などに相談するのが適当だとしています。
休憩中、どこでストレッチをすればよいですか
中央労働災害防止協会のテキストは、事業場の敷地などで安全を確かめてから行い、ガードレールや標識などの公共物を補助に使うのは控えるとしています。営業所の敷地や安全に停められる場所で、車体を使って行う形になります。
腰痛の労災はどうやって請求しますか
労災指定の医療機関で治療を受けるときは様式第5号をその医療機関を通して、費用を立て替えたときは様式第7号を、休んだ間の給付は様式第8号を、労働基準監督署長に出します。休業の給付は4日目からで、給付基礎日額の60%に特別支給金20%が加わります。休業の給付と立て替えた費用の請求は、2年で時効になります。
腰が痛いとき、どこに相談すればよいですか
職場では点呼や産業医、上司に伝えます。診断と治療は医師です。労災については労働基準監督署か、労災保険相談ダイヤル 0570-006031(平日8:30〜17:15)で相談できます。
まとめ
タクシーの運転は、国の指針が腰痛が起きやすい作業として名指ししている仕事です。対策はクッション一つではなく、座席、時間、ストレッチ、健康管理、相談を組み合わせることが基本になります。
- 指針はバス・タクシーの運転を、長い時間同じ姿勢で振動を受けて腰痛が起きやすい作業に挙げている
- 令和7年の業務上疾病(新型コロナを除く)12,122件のうち、腰痛は6,664件で55.0%
- 運輸交通業では腰痛が790件で56.1%。タクシーだけの件数は分からない
- クッションは、座席を改善できないときに振動を減らす手段という位置づけ
- 乗る前に座席を調整し、休憩では車から降りてストレッチ
- 座席は倒し過ぎず引き過ぎず、背もたれに背中をあずけて腰のすき間を埋める
- 腰部保護ベルトは一律に使わず、一人ひとり効果を確かめて判断する
- ストレッチは反動をつけず20秒から30秒。車体を使い、公共物は使わない。痛みがあるときは医師と相談
- タクシーには連続運転時間の定めがなく、休憩の入れ方は会社の決まりと自分の判断にかかる
- 腰痛の健診の対象かは会社に確かめる。一般の健康診断や点呼でも症状は伝えられる
- 腰痛の労災は2つの区分で判断。タクシーは個別に判断される。休業の給付は4日目から、期限は2年
数字と制度は、ここに書いた2026年9月25日の時点のものです。業務上疾病の統計は毎年、厚生労働省が公表しています。タクシーの給料や働き方の数字はタクシー運転手の年収にまとめています。




